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俺の終わってるハズレスキル『名字が田中になる』が、ダンジョン配信で不本意にバズってる。  作者: 閃幽零×祝百万部
第二章 名字が……田中になる!

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サイド 猛田視点。


 サイド 猛田視点。


 アダムが10万の部隊を殲滅している映像がバズった翌日。

 俺は超有名クラブに、超VIPとして招待されていた。


 フロアの一番奥、ボトルとシャンパンタワーに囲まれた特等席。

 周りには、俺を持ち上げる連中がずらりと並んでいる。


「猛田さん、マジ神っすわ」

「カルマさんの戦い、超見てます!」

「サインください!」


 まあ、悪い気はしない。

 これぐらいの扱い、当然だ。


 主催者の男が、俺のグラスに酒を注ぎながら、話しかけてきた。

 こういう業界にありがちな、金だけは無駄に持っている、育ちのいいボンボン。


「ところで猛田くん。あの動画に出てた仮面の男……傾国部隊の王って、もしかして君なのかい?」


「さあ、どうでしょうね」


「暁宮ジュリアもあの場にいたけど……もしかして、二人は付き合っていたり?」


「それも……どうでしょうね」


 興味なさそうに、グラスを傾ける。

 こんなくだらない質問、いちいち答える価値もない。


 ――と、そこに、水を差すように、ガラの悪い男が数人、絡んできた。


「お前が猛田カルマか」


「だったら?」


「ダンジョン配信者かなんかしらんけどよぉ、お前、いっつも負けた動画ばっかりバズってんじゃねぇか」


 俺が負けている動画の方がバズるから、切り抜き師はこぞって、敗北映像ばっかり流している。


 ちゃんと見れば、俺が最強だとわかるが……流し見してる連中には、そんなこと、伝わりゃしない。


「言っておくが、うちの組はでけぇぜ。なんせ、トップが、あのレオーネ一家だ。この世界の裏社会を牛耳るドン中のドン! いくらてめぇが、個として多少強かろうと、関係ねぇんだよ!」


 拳銃を、俺の額に押しつけてくる。


「はぁ……」


 思わず、ため息が漏れた。


「ビビってるくせに、カッコつけてんじゃねぇぞ、ごらぁ! たかが高校生風情がよぉ!」


「引けよ」


「あ? あんま調子にのってっと」


「うるせぇって」


 そう言いながら、俺は、こいつらからしたら見えない速度で、相手の腕を折り、銃を奪い取った。


「ぎゃああ!!」


「うるせぇな、ちょっと折れたぐらいでびーびーと」


 そう言いながら、奪った銃を、自分のこめかみに押し当てる。


「お、おい、猛田くん」


 ボンボンが、慌てた声をあげる。


「うるせぇ」


 俺は、自分自身に向けて、引き金を引いた。

 バァンと、激しい音がする。


「……まあまあ痛ぇな。C級モンスターの攻撃と……まあ同じぐらいか」


 周りが、ドン引きしているのが分かる。


「さて……じゃあ、次はそっちだな」


 そう言いながら、ヤクザの額に、銃を押しつけた。


「いぃい! ……ばっ……や、やめ……」


「やめてって言われてやめたことあんのか?」


「あ、ある! だから――」


「優しいな。俺はゴミが相手の時は優しくしないと決めている」


「やめ!! ぁああ――」


 このカス……撃たれる前に、ションベンを垂らして気絶しやがった。


 俺は、銃を床に放り投げて、


「アホくさ。帰るわ」


 そう言って、フロアを後にする。

 絶望的につまんねぇ連中だった……



 ★



 帰る途中で、コンビニ帰りっぽい砦を見つけた。


「よお、相変わらず、キモい顔してんな」


「それほどでも」


「ほめてねぇよ、ぼけ」


 そう言って、軽く背中を蹴ってやる。

 ありがたく思え。


 砦は俺に蹴られてふらつきながら、


「猛田はさ」


「あん?」


「明日死ぬとしたらどうする?」


「お前を殺す」


「どっちみち死ぬのに?」


「どっちみち死ぬからこそだろ」


「……そうかぁ……終わってんねぇ」


「うっせぇ、ぼけぇ!」


 そう言って、吹っ飛ぶぐらい殴ってやった。



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― 新着の感想 ―
自分のこめかみに発砲してC級モンスターと同じくらいとか言い出すの狂気すぎて笑った
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