88話 お前のものは俺のもの
88話 お前のものは俺のもの
「うわ~、人多いね。昔もこんなだったけ」
「俺もさっき思ったよ。最近来てなかったからさ」
「私なんか小さい頃に圭太と行ったのが最後だよ。あの時は麗奈ちゃんも一緒に行ってたもんね」
「そうだなー」
手をつないで会場に向かう。すれ違う人たちがみんな悠木の事を見ている気がする。そんな悠木の顔を見るなよ?、まずは俺の許可を得てから‥‥‥。
‥‥‥なんか彼氏ヅラしてるみたいじゃん。
確かに悠木が人と付き合うのは嫌なのだろうか。俺はどう思ってるんだ?
「なんかこうやって手を繋いで歩いてると、カップルみたいだね」
えへへっと照れる悠木。
‥‥‥可愛い。
そんな事を急に言われたから、手を繋いでいたのが変に意識してしまうじゃないか。
いやここは平常心だ、心の中にガンディーを宿らせるんだ。世界平和だ。
‥‥‥無理だ。こんな可愛い女子にデレられて平常心を保てる方がおかしい。男としてだめだと思う。
「もしかして緊張してる?」
「し、してないから安心しろ」
「安心しろって何言ってるの?、絶対緊張してるじゃん圭太」
笑いながら俺をいじる悠木。とても楽しそうだ。
「まあ、少しだけな。めっちゃ見られるしさ」
さっきから通りすがる人たちの視線を感じてなんか落ち着かない。そんなに俺を見ても何も出ないからな。
悠木が美人だから通行人の視線を集め、その流れで横の俺を見て落胆するという流れだ。俺あまりにも可哀そうすぎない?
「それだけ私達がお似合いってことじゃない?」
「そうだな、幼馴染だしな」
「私はただの幼馴染とは思ってないけどね」
「‥‥‥じゃあなんだよ」
「私の大好きな幼馴染だよ。もちろんそういう意味のだから」
そう言うと少し顔を赤くして恥ずかしそうにする悠木。
「自分で言って恥ずかしがるのかよ。でも、ありがとう」
「そういう圭太も顔赤いじゃん!」
「はあ、暑くて顔赤くなってるだけだからな。最近日差しが強くて日焼けしたのかもな~」
「圭太家から出ないんだから日焼けなんてしないでしょ」
「俺の事をなんだと思ってるんだ。学生の本文は勉強だろ?、勉強しようと思ったら家に居なきゃいけないんだよ」
「どうせ圭太宿題も終わってないでしょ?」
「後からまとめてやるタイプなんだよ。そっちの方が効率がいいだろ?」
「私なんてバスケの練習に試合が毎日の様にあるのに、もう宿題終わったんだよ?」
見た目通りちゃんと優等生なのか。どこかの大食いさんも見習ってほしいな。
まあ、昔の悠木は絶対に宿題なんてするタイプじゃなかったけどな。
イメージするならばまさしくお前のものは俺のものって言葉が似合う感じだった。
そこからこんなに‥‥‥というか男の子だと思ってたからな。それだけは口が裂けても言えない。言ったら凄く気にしそうだしな。
◇◇◆◇◇
「ほら圭太、屋台がいっぱいあるよ!」
「そうだな」
「昔こんなにお祭りの規模大きかったっけ?」
「俺も久しぶりだからな。昔よりここの花火大会が有名になったって聞いたけどな」
「そういえば小さい頃圭太の家族とうちの家族で来たよね。あの頃からはお互いに変わったねー」
「まあ、10年くらい前だからな。そりゃ変わるよ」
主に悠木がだけどな。性別も変わったよね?!、って言いたいところだけど、ここは我慢だ。
まあモテる男は悠木が美人になったってさらっと言ったりするんだろうか。
‥‥‥言えるかなって思ったけど、後10年くらい待ってもらわないとだめだな。
【まずは、この作品を読んで頂きありがとうございます!】
「面白かった!」
「続きを読みたい!」
「この後どうなるのっ‥‥‥?」
と思われた方
下にある☆☆☆☆☆から、この作品への応援をお願いします。
面白かったら星5つ、面白くないと思われたら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当に嬉しいです。制作の励みになります。
何卒よろしくお願いします。




