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86話 ジャストドゥーイットだよ

86話 ジャストドゥーイットだよ


「夏休みって最高だな~」


クーラーの効いた部屋で音楽を聴きながら漫画を見る。これに勝る快楽はあるだろうか。一生このままでいいまであるな。


このままじゃ一生家に居ちゃうな。必要最低限の外出しかしない生活すぎて最近麗奈以外と会話していないし。


この前まで入院生活だったし、夏休みを満喫しないとな。夏休みの過ごし方は人それぞれだしな。


そう、それでいいはずだ。


‥‥‥はずだ。


「‥‥‥なにかしないとダメだよな」


この前の一件から考えに考え抜いた結果‥‥‥、考える事から逃げてしまった。


水瀬さんを遊びに誘おうかとも考えたけど、なんか気まずい‥‥‥俺が。最近は少し避けてしまっている気がする。


後ろめたさを感じているのだろうか。


悠木もこの前から話していないし、どうすればいいのだろうか。


「お兄ちゃん、いつまでだらだらしてるの?」


そんなことを考えていると、麗奈が俺の部屋に入って来た。


「だからノックしてくれって‥‥‥」


「お兄ちゃんにノックなんて贅沢すぎるよ」


「なに言ってんだよ」


俺にはプライバシーは無いのか。ノックが贅沢ってどんな価値観だよ。


「大体これはだらだらしてる訳じゃないからな。ゆっくりと心の整理をしてるのであって、あとこの前まで入院してたんだぞ?、お兄ちゃん病人だよ?」


「もう言い訳は聞き飽きたよお兄ちゃん。なにか行動しないと、なにも始まらないよ。ジャストドゥーイットだよ」


「分かったって、頑張るからさ。今日までは休息を取らせてくれよ」


「そう言ってもう一週間たったよお兄ちゃん。日付が7回も変わってるよ。168時間だよ」


「‥‥‥そうだったっけ?」


そろそろ苦しくなってきたか。苦し紛れすぎれすぎて麗奈も呆れている様子だ。


「お兄ちゃん、ニートはうちには要りませんからね」


そう嫌味ながら、麗奈は部屋を出て行った。


お前は俺のお母さんか。俺は立派な高校生だぞ。ニートじゃないからね、まだ働かなくていいだけだからね。


「はぁ~どうしよ‥‥‥ん?」


明日からの言い訳を考えようとしていた矢先にスマホに通知が来た。


「悠木からRINE‥‥‥」


一週間ぶりに話すから緊張しながらスマホを開く。


悠木【久しぶりー元気してる?】

悠木【今度さ、花火大会あるんだけど一緒に行かない?】


あー、なんかそういえばそうだったな。この地域の花火大会は夏休み中にあるんだった。


最後に行ったのなんて小学生の時に麗奈と行ったくらいだ。


ちなみに中学になると麗奈が一緒に行ってくれなくなった。


友達に見られるのが恥ずかしいとかなんとか。お兄ちゃん悲しいです。


牧野【おっけい行くかー】


普通に花火見に行くだけだし、そんな重く考えなくてもいいか。というか、これは水瀬さんに言ったほうが良いのかな。というか、あの人も花火大会とか行くのかな。


悠木【ありがと、楽しみにしとくね】

悠木【私の浴衣楽しみにしといてね♡】


なんか語尾にハート付いてるし、ぐいぐい来る感じなのか。花火大会の日に返事する雰囲気にならないかこれ。


どうすればいいんだ。


んー‥‥‥。


「はあ、漫画見るか~」


俺はまた考えるのをやめ、また漫画を読み始めた。

【まずは、この作品を読んで頂きありがとうございます!】


 「面白かった!」


 「続きを読みたい!」


 「この後どうなるのっ‥‥‥?」


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