2 冒険者ギルド
僕とフローラが冒険者ギルドに入っていくと、そこには鎧を着た怖そうな人たちがいた。そして、入ってきた僕たちを鋭い刺すような眼で睨んだ。
「ひっ!」
僕は情けない悲鳴を上げた。
「なにビビってるの? 男でしょ? あんたは冒険者になるんでしょ? しっかりしなさい」
「う、うん」
僕はフローラから叱咤激励されて、緊張し、手と足を同時に前に出して、壊れたロボットのような歩き方をしてカウンターの前に立った。カウンターにはきれいな受付嬢がいた。
「いらっしゃいませ。冒険者ギルドへようこそ」
「あの、僕、冒険者になりたいんだ」
「それではこの用紙に名前とかを書いてください」
僕は受付嬢から養子とボールペンを受け取り、そこに名前とかを書いた。緊張で手が震え、ミミズがのたくったような字になってしまった。
フローラも僕と同じように用紙に名前を書く。彼女が隣にいてくれることで、ちょっとだけ心強かった。
「書けました」
「これであなたは冒険者です。そこの掲示板に掲載されている中からクエストを選んでそれを達成したら報酬が支払われます」
受付嬢はカードを僕に渡した。これは冒険者カードだ。僕のカードはブロンズカード。冒険者としてのランクが上がると、これがシルバー、ゴールド、プラチナとグレードアップしていくのだ。
「それじゃあさっそくクエストを選ぼうか」
「そうね」
僕とフローラは掲示板のところへ行った。しかし、そこには太い腕をした大男と、前髪を前方に奇妙に突き出させた小柄な目つきの悪い男がいて、僕たちの前に立ちふさがった。
「お前ら新人か?」
腕の太い男がしゃがれ声で言った。
「僕はロイ。今日から冒険者になったんだ。よろしくね」
「貴様! 先輩になんて口にきき方だ! 教育的指導が必要のようだな!」
腕の太い男は猛獣の咆哮のような大声でそう怒鳴った。僕はおしっこちびりそうなぐらいビビった。
「アームストロングの兄貴、このガキどもを八つ裂きにして教育をしてやらないといけないでやんす」
小柄な奇妙な髪型の男がそう言って腕の太い男を見た。
「確かにお前の言う通りだスネーク。こんな礼儀知らずのやつらをのさばらせていたら秩序が保てねえや。おいガキ、表に出ろ!」
「ど、どうしよう……この人たちを怒らせちゃったみたいだ」
僕は小声でフローラに言った。
「これは通過儀礼よ。甘んじて受けましょう」
彼女は冷静沈着だった。
僕たちは腕の太い男アームストロングと、目つきの悪い男スネークにうながされて冒険者ギルドの外に出た。




