3 先輩冒険者と戦う
「貴様らをぶちのめして社会の厳しさをたたき込んでやるぜ」
「叩き込んでやるでやんす」
剛腕のアームストロングと狡猾のスネークが言った。
「どうしようフローラ。僕たち殺されちゃうよ」
しかしフローラは全然おびえてなかった。
「こんなやつらたいしたことないわ」
「え? フローラって実はめちゃんこ強いの? いつも小説ばっかり読んでるくせに」
「私は強くないわ。強いのはあなたよ」
フローなの意外過ぎる言葉に僕は目をぱちくり。
「冗談はよし子さんだよ。僕が強いわけないじゃないか」
「よし子さん? なに言ってるの? あんたは強いわ。本気を出せば……」
「おい、何をつべこべ言ってるんだ。遺言でも残すつもりか?」
アームストロングが指の関節をボキボキ鳴らせながら言った。こうなったらもう覚悟を決めるしかない。僕は剣を抜いた。今は亡きパパがモンスターと戦うときに使っていた剣だ。
「そんなへっぴり腰で俺が切れると思っているのか? 死にやがれ!」
グサッ!
「ぎゃあああああああ!」
「あっ、アームストロングの兄貴のおなかに剣が突き刺さったでやんす!」
「ご、ごめんなさい!」
「あんたが謝ることじゃないわ。誰が見ても正当防衛よ」
「く、くそ、俺がこんなガキにまける……とは……ガクリっ」
僕は殴りかかってきたアームストロングのおなかに剣を突き刺したのだ。お腹から大量の血を流し、口からも吐血したアームストロングはその場で倒れて動かなくなった。
パチパチパチ。
「ロイさん、なかなかやりますね」
拍手をしながら近づいてきたのは受付嬢だった。
「受付嬢さんごめんなさい。アームストロングさんを刺してしまいました」
「気にしなくていいです。このアームストロングさんはほかの冒険者にいちゃもんをつけて、いつももめごとばかりを起こしていて、こちらも手を焼いていたんです。まあ、自業自得ですよ」
アームストロングを刺したことは不問になった。




