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第45発明 爆誕 ファイナルダンベルガーZ登場なのじゃ


四体のダンベルガーが女神ベラクトリシアへと飛翔する。

内蔵されたコア、太陽エンジンがうなりを上げる。

 

飛翔する機体を制御しながらアルが博士と通信する。

「博士、何か策はあるのか。四機に増えてもさっきの二の舞に――」

「合体じゃ」

「何??」

「四機での合体、それに賭けるんじゃ」

その声には不安と覚悟が入り混じる。



鋼鉄の巨神が、空を裂いた。

轟音とともに、四つの影が雲を蹴散らす。

重力すら拒むかのように、巨躯が軽やかに天を駆ける。

その一歩ごとに、空が震え、雲が渦を巻いて道を開けた。

まるで意思を持つ流星の群れのように、空に軌跡を刻んでいく。

 

その光景を地上から見上げる一つの影。

キセルを持った老婆が目を見開く。

その瞳に四つの光が映り込む。

 

「いかん、いかんぞ、博士」

「四体合体は......今まで何度も挑戦して一度も成功したことがないじゃないか」

「太陽エンジンを四基同時に暴走させたら機体がバラバラになる、それどころか——」

 

キセルを落とし、両膝をつく。

風が吹き、白髪が揺れた。


遠い記憶の奥底。

語られた英雄譚か、それとも——自分がまだ若かった頃に見た、男の姿。


その姿を思い、両手を祈りの形に組む。

かつてのあの頃のように。

 

◇ 

 

亜音速を超え、音速に迫る機体の中

博士はレバーを押し込み、ロックを解除する。

「太陽エンジン、限界突破――」

四基の太陽エンジンが同時に火を噴きだす。

同時に暴走させ、強制的にオーバーヒート状態にした。

そのエネルギーが機体を激しく包み眩く輝く。


「機神招来、合体じゃーーーー!!!」


光り輝く四体のダンベルガーが空中で交差し、強引に合体シークエンスへと突入する。

装甲が展開し、フレームが露出し、巨大な質量が無理やり引き寄せられていく。

だが——

ギギギギギ……ッ!!

金属が悲鳴を上げた。


接合部が軋み、ボルトが弾け、フレームが歪む。

力が、強すぎる。四つの太陽が互いに反発し、弾き合っている。

それぞれが異なるリズムで脈動する。

噛み合わない。反発する。機体の各部が悲鳴を上げる。

「駄目……分解する!!」

「くそ、持ってくれ……!」

バラバラになる——

その瞬間。


光の渦の中、カルテは目を閉じた。

四つのエンジンの音が聞こえた。それぞれがバラバラに叫んでいる。

カルテはただ、かつての声に耳を澄ませた。

 

『みんな違って、みんな良いのじゃ』

 

バラバラでいい。違っていい。それでも——

 

光が、カルテから溢れ出る。

緑色の光が四機を包みこんだ。


荒れ狂っていた太陽エンジンが、

光の中、ゆっくりと一つに重なっていく。

暴走は、消えた。

代わりにそこにあったのは、ひとつの“調和”。

 

四つの魂が一つになる。


その刹那、緑の光が、爆発的に広がり雪原を染めた。


巨大な影が、光の中からゆっくりと姿を現す。

その全身は、翡翠のような深い緑に輝き、

胸の水晶からは、太陽の鼓動を宿した黄金色の光が脈打っていた。

静かで、しかし圧倒的な存在感。

 

『ファイナルダンベルガーZ――――見参!!』


翡翠の巨人が争いの女神ベラトリクシアを見据えている。

黄金の水晶が静かに輝きだした、

 


挿絵(By みてみん)



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