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私だけ


「相沢くんは、わかるのかね?」


部長が、永瀬さんに聞いた。


「はい。良かったです。」


……良かった??


思わず、私は首をかしげた。

周りの空気も、どこかざわついている。


「……なぜか、知っているんです」


永瀬さんは、不思議そうに首をかしげた。


「思い出した、という感じではなくて」

「最初から、頭に入っているような……」


永瀬さんは、続けた。


「相沢 はるか 25才。身長162cm。4人家族の長女。好きな食べ物は、オムライス、湯葉。京都に行くのが何より好き。スリーサイズは…、」


「ちょっとまったーー!!!」


垂れ流される個人情報。

私は、真っ赤になりながら、制止に入った。


なんで、そんなに知ってるの!?


私が、アワアワしていると、部長が笑顔で言った。


「良かったじゃないか、相沢くん!

永瀬くんに、付き添ってあげたまえ!!」

「さあ、邪魔者は帰るとするか」


ハッハッハ、と笑いながらみんなを連れて出ていく部長。


ーーえ、待ってください!


バタン、と扉が閉まる音。


完全に、2人きり。


「……相沢さん」


すぐ近くで、掠れた声が落ちてきた。



パジャマ姿も相まって、色気が半端ないっ!


ーーちょっと待って。


距離、近くないですか?


ーーもう、無理です無理です無理ですっっ!!



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