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見ましたか?


一瞬、時が止まったかのように思えた。


これは、あのメモのことに違いない。



「なっ……、何のことですか?」



しまった、噛んじゃった!



「机の上に、ノートが開いたまま置いてあったと思うのですが、もしかして、見ましたか?」


――真剣な表情だ。


「ノート、ですか。」

「見てないですよ」



そう、私はノートの中までは見ていないのだ。



「相沢さん――」


静かに、永瀬さんが言った。


「相沢さんは、気まずい時は、斜め上を見るクセがありますよね。」


え?


今……、

斜め上を見てしまっている!


「やっぱり、ノートを見てしまったんですね。」


顔を曇らせる永瀬さん。


「正直に言いますが――」



永瀬さんが、何か言いかけた時――



バンッ!


突然、扉が開く音がした。



「永瀬、こんなところにいた!」



あ、同じ課の佐藤さんだ。



「お取り込み中だった?」


そう聞かれ、ブンブン首を横に振る。


「じゃあ、永瀬、借りてくよ〜」


強制的に連れて行かれる永瀬さん。


――今、大事なところだったのに……。


私は、屋上に一人取り残されてしまった。


永瀬さん、


今――


何を言おうとしたの?



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