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学園が始まり普通の日常が…ということにはならなかった。毎朝馬車の乗降場にサリド殿下とライド殿下がルノア待ちをするようになった。
「おはよう。」二人が今までにない笑顔でルノアに挨拶をしてくる。
さっとサライが前に立ち「申し訳ございません。今朝から少し喉の加減が悪くお声が出ません。何か病の始まりでもいけませんのでお近くにお寄りならないようにお願いいたします。従者様よろしくお願いいたします。」従者達がすっと殿下達前に立ち二人を誘導して別の学び舎に入っていった。ルノアは少し頭を下げ通過を待った。ルノアは静かに呟いた。「不味いわね…面倒くさい事になりそうだから飛び級試験の手続きをお願いします。」
翌日から学園を休み飛び級試験の勉強を家庭教師役のサライが一つ一つ丁寧に授業過程を進めていった。
「サライ達も学校に行っていたの?」
「いえ…私達は学びを共有しているので…どなたについても過不足がないようにしています。サラニが絵本が好きで文字が読めない!と奮起して勉強をはじめましたね。今は世界中の言語を学び終わり精霊王様とお話が合うようです。色々な問題が起きても文化や習慣の違いなど精霊王様にとっても知る楽しさや問題も見えて良かったとお話されてます。サラニに絵本を見せてくださったのがエミリア様だったのです。幼い時からベットで過ごされる事が多かったので…私達はちょっと楽をしていますね。其々得意が違いますから。ラルフ様についているサラは領地経営のお手伝い、サラさんは小さい時からヴァリー様の魔術に興味を持って見て学んで精霊魔法との違いや認識を理解して楽しそうでした。裁縫や料理が好きな子もいて好きな事を自由に学ばせていただけたので…お仕事が出来ていますから感謝しかないです。好きな人にお世話をするのが好きなんだなと皆気がついたんだと思います。優しくしてもらって感謝されて私達もまたお役に立てると喜びしかないです。」




