6 魔法色 黒 紫 桃
ヴァリアード様が肩周りや、首周りを動かしながら言った。
「本当に体が辛かったんだ。何度もエミリアの所に、いこうとした。それすらもさせてもらえず、狂いたかった。
でも出来なかった。王がルノアの肖像画を見せてきたんだ。驚いたよ。
俺の魔力を使役したいのも、失いたくないのもわかる。
でも彼奴等を贅沢させる為に、俺は居るんじゃない。
俺は自分の意志で、国を護り自由に生きたいんだ。
これからは国の理不尽な要求は、一切聞かない。
今までの仕事の精算も、済ませるつもりだ。
ラルフ殿の意見も聞いたからね。この後すぐに王に会いに行くよ。
今後の事をじっくり決めたいと思う。もちろんルノアのことは秘密だよ。
エミリアと同じように護らせてくれ。」
お父様と、ヴァリアード様が、力強い握手をして、同じ笑顔をしていた。
ちょっとだけ(内緒だけど)ルノアは怖かった。
「先程の王宮の茶会の件だが、黒は呪い、紫色は操りの魔法色だな。あと濃い桃色は、魅了だ。
過去に他国が乗っ取られた歴史があるから、すぐに調査許可が取れる案件だ。
アテリアナ伯爵家マリナだな。直ぐにとりかかるから安心して欲しい。
あとルノアから、左小指に指輪をしてもらった時に、かなり強い重い魔力を感じた。
まだルノアは魔法の勉強は始めていないのだよな?
ルノアから魔力を譲渡されたと思うが…
解呪と、癒しと、護りの力が、強くなっているのが分かる。
先程からルノアの様子を見ているが、魔力酔いも、魔力が減った感覚も、無さそうだ。
今私が一番魔力が多いとされているが、私の感覚でも間違いなくルノアの方が、魔力量が多い。
ラルフ殿の魔力量と、護り。エミリアの解呪や、癒しを受け継いだんだ。
ただ私とラルフ殿は、魔力量が多いから、あまり不快感は感じないが…
魔力の弱い者は畏怖したり、人によっては重圧や、拒否感や、嫌悪感を感じてしまうだろう。
魔力制御を覚えなければ危険だ。私が家庭教師になっても、良いだろうか?」
父は安心した笑顔を見せた。
「やはりそうでしたか。ここ二年は、侍女などに苦慮していたのです。
なかなか定着せず、魔力の強い者をつけても、段々と畏怖するようになってしまって。
家庭教師も政敵か?見極めもしなくてはいけないし、見つからなくて。
よろしくお願いします。ヴァリアード様」




