56 一緒に住もう
「魔塔も俺が黒銀の鎖から解放される前から、問題が多かった。
犯罪に使われそうな研究や、倫理的に問題なものは全部私が止めていた。
解放後は問題な者は収監し、魔術協会に報告した。今は全部把握し、俺が管理している状態だ。
黙っていたが、先程公爵家の二名も収監されたと聞いた。
竜皇国でも把握済みだと理解した。ラルフも聞いておいた方がよい。
魔術魔法で精霊を使役する研究は、我が国の魔塔で生み出された。
俺が黒銀の鎖に囚われてから始まっていた事がわかっている。
証拠隠滅や後にまた利用されてはいけないから。
黒銀の鎖を付けて八名を魔術協会に引き渡し収監してもらった。
我が国の魔塔で行われていた事だから、私はこの責任を取り辞職する。
魔術協会にも報告済で、精霊の使役以外でも倫理的な問題のものが、かなり出てきた。
先週は魔術協会の長も来て忙しかったんだ。
俺も調書を取られて弁護士ギルドにも一緒に立ち会ってもらって無実は証明された。
来月に臨時の世界魔法会議が開かれるからそこで報告するつもりだ。
カーナリアン王国の魔塔は閉鎖だな。俺がこの国から離れられないことを皆知っていたわけだから…
人を鎖で縛り付ける事を、倫理的に駄目だと気がついていない事が問題だ。
魔塔運営は危険だと判断した。」
「ではヴァリーも此方で一緒に住もう。別邸でもいいし。サバスはなぜ此方でと話したか聞いていいかい?」
「はい。まず魔塔が安全か分からなかったので。あと食事や体調管理ですね。
愛し子様が何れ心配するようになると予測して殿下が嫉妬するのでは…ですね。あと全員が同じ居住であれば竜皇国の王城と同じように守りやすくなります。
竜皇国の移動門をお作りするのも安全性を考慮しなくてはいけませんので。
魔塔の長に守って頂きたいのもあります。」
「では魔塔の問題が魔術協会の判断で結論がでたらすぐ引越してくるよ。
魅了の対処も早かったしな…今の魔術協会の長は信頼がおける人なんだ。
前に住んでたユキライアナ侯爵家の家が二つ残してあって魔空間から出そうと思うんだ。
一つはタスワンズ湖の近くにあった家覚えてるかラルフ?
三人でよく遊んだし落書きやら沢山の思い出が詰まってるから壊せなくてな。
魔空間にそのままルノアの花も入れて閉まってあるんだ。
王都内にあった家の方があまり目立たないかもな…
同じ感じの家だからそちらを隣に増設のようにくっつけてもいいか?」
「そうだな同じ建築家が作った家だったよな?森側に見えないようにくっつければいいよ。
そうしてくれ。そうかぁ…タスワンズ湖にあった家も残してたのか…懐かしいな。
あぁエミリアに会いたいな。泣きそうだ」
「あぁ俺も会いたい」




