50 精霊王から祝福される二人
クロリナラドはすぐにノアの横に入ろうとしたが、福とサラにブロックされた。
「クロリナラド。お父様の許可は髪の毛を触るまで。我慢。それ以上近付くと部屋から出す」
カチカチカチカチカチグーグーと嘴で威嚇した。
「俺の番なのに駄目なのか?」ノアの髪の毛をそっと撫でた。
ノアから感じる自分の魔力とノアの魔力がゆっくりと指先に感じた。
その温かさと柔らかな髪の毛に幸福感に包まれた。
「あぁ心が落ち着く。何だろこの眠たくなるようなじんわりとした感じ…
すごいな…欠けていた所に隙間なく満たされていくな…幸せだ。ありがとうノア。」
クロリナラドは泣いていた。泣いたことなどユキをおくったあの時以来だ。竜神様に深く深く感謝した。約束を守ってくださりありがとうございました。
目覚めたらすぐにノアと行きますね。お待ちくださいとすぅっと…眠りについた。
そう本当はクロリナラドも命の調整で眠らなければならなかったのだ。
福がそっとルノアの隣にクロリナラドを魔法で寝かせた。
ルノアの左手とクロリナラドの右手を繋げてぽんぼんと優しく叩いた。
「良かったねルノア。クロリナラドとゆっくりね」
竜神様に伝えた。「二人とも手を繋ぎ眠りについた。よろしくお願いします。」
竜神様が答えた。「福もお疲れ様。サラがいるから福も眠りなさい。
魔力が多いから今からでも三日はかかるな。サラ四日目の朝に目覚めるとサバスに伝えておくれ」
「分かりました。竜神様 公爵家内にいる間者はどういたしますか?
ヴァリアード様が排除した形跡がありますが、精霊魔法の使い手が残っております。
今はクロリナラド殿下の結界で、外との連絡は取れずに漏れておりません。
クロリナラド殿下の話していた通りです。
精霊王様とも今話しましたが、魔術魔法で隠秘され精霊が使役されていました。」
「そうか…精霊魔法について私は話す立場ではないからな。
クロリナラドが世界魔法会議に出た際に、精霊が不思議な魔法色を纏っていたそうだ。
酷使されている姿を不審に思って報告してくれたんだ。
まさか精霊を隠秘し使役する新しい魔術魔法とは…
なんて恐ろしいことだ。
他国も人族との婚姻が増え、魔力が減り、魔術の使えない者も増えた。
魔術が使えなければ、精霊を使役するなど愚かな…
何処の国であろうと精霊界の規範で、同じように罪を償わせて欲しい。
精霊を守れずすまなかった。精霊王様に伝えておくれサラ。」
「分かりました。先程精霊王様が精霊達に一斉呼びかけに全員が応えられたこと確認出来ました。
応えられなかった19精霊だけでしたので。
この全員が精霊界に戻りました。
カーナリアン王国では四名が収監移転され、そのうち二名が公爵家の人間です。今後は魔術魔法で使役していた者は、親戚筋全て精霊がさり、精霊魔法は使えなくなります。
クロリナラド殿下が、同胞の異変に気がついてくれたおかげです。
精霊達も感謝してます。クロリナラド殿下とユキの生まれ変わりのルノア様にも、精霊の祝福を。心からの感謝を。」




