42 命の長さの調整
「ルノア。おめでとう。福も嬉しい。良かったね。白銀の番の契約が無事に済んで。
竜神様もおめでとうって泣いてるよ。移動門を作ったら一度挨拶に来て欲しいって言ってる。
福も一緒に行くからね心配しないでね。少し横になった方がいいよ。体がゆっくり変わっていくから。」
「うん。福ちゃんもラド様もそばにいてくれる?眠くなって来ちゃった。
お父様。伯父様。白ちゃん。水ちゃんもごめんね。お昼寝するね」
目を擦りながら部屋を出た。クロリナラドも福も近くに寄った。
「福様。私よりも近くはいかがのものかと?私は番なのですよ?わかっていらっしゃいますか?」
「わかってるよ。だからこそだよ。十歳の親と伯父の気持ちも考えな。」
そんな話をしているうちにルノアの部屋に到着しベッドに入った。
「ラド様 福ちゃん ありがとう。おやすみなさい。」
すぅすぅと寝息をたてはじめた。ルノアの寝顔を見つめクロリナラドが言った。
「福様。少し執務室に戻って今後について皆に説明した方がいいですよね?」
クロリナラドが厳重な結界を張りルノアの部屋を出た。
執務室でクロリナラドが話しはじめた。
「先に説明をせずに契約をしてしまい申し訳無かった。
見た目も変わり驚いたと思うが、今私との命の長さの調整をしている状態で長くて三日位眠ると思う。
痛みや苦しさは一切無いと聞いてる。
本当であれば番の私が一人で世話をするんだ。
目覚めるまでは福様と私でそばにいる。
私自身も初めての事だから隣の部屋で生活させてもらうことになる。よろしく頼む。」
「初めてって?生まれ変わりなんだろ?命の調整って?なぁ見た目が…変わっていくとはどの位なんだ?もっと詳しくちゃんと話してくれ。番だからと何かといって…許容できないぞ俺は!」
「ヴァリー失礼な言葉を慎め。天空都市にルノアを連れて行かれたら、もう会える方法は私たちにはない。
この家に結界を張って、今も離れて私達に説明をと、来てくださったんだ。
かなり譲歩してもらっている。私達も言わなかったが番だったんだ。
でも私はエミリアと腕輪の誓いをさせてもらえなかった。
エミリアが駄目だと言ったんだ。健康でない私と腕輪の誓いだけはできないと言われた。
ルノアが生まれてからは、誰がルノアを育てるのかと?
本当に苦しかったし、今も寂しいんだぞ。エミリアを閉じ込めたからヴァリーは俺を嫌っただろ?
ヴァリーお前にも運命の番がいるんだよ。信じていないのは知ってる。
ただまだ会えていないだけだ。とにかく話を聞こう」
「…分かった。話を聞く」
「年齢は話してなかったが二人よりかなり年上だ。
話せる範囲内となると、かなり少なくなる。
二人を守る事にも繋がるから敢えて話さない事なんだ。
ルノアと私は、長い時を生きることになる。
ただ、私に何かあるとルノアは一緒に天に還る。ルノアに何かあっても同じだ。
だから想像以上の独占と執着になる。
世界一魔力量の多い私と、二番目に魔力量の多いルノアの魔石がついた、お互いを守る為の腕輪なんだ。
安心してくれ。」
あぁ…やっぱりそうだったかと二人は納得した。
二人はクロリナラドが外した腕輪から、かなりの魔力波動を感じた。
今回は難なく結界を張れた。それもルノアの魔石があっての事だ。
それ以外の魔道具は全て消滅した。二人に残っていたのはエミリアが作った物だけだった。
だから先に私達にルノアの魔石で、指輪と首輪を作ったんだと理解した。




