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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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392 基礎能力確認試験

大講堂には基礎能力確認試験を受ける全学生が集められた。


壇上や壁際、通路には、死角が生じないよう複数の魔道具人形が配置されている。


学生たちが指定された席につくと、そのうちの一体が前へ進み出た。


「これより、基礎能力確認試験を開始いたします」


大講堂が静まり返る。


「本試験では、知力、魔力量、魔術能力を補助する魔道具の使用を禁止します。該当する魔道具は、魔道具人形が順に回収し、確認します。速やかに提出してください」


学生たちは顔を見合わせた。


やがて、指輪や腕輪、首飾り、耳飾り、魔道具眼鏡などを一つずつ外し、魔道具人形へ提出していく。


その中には、これまで当たり前のように身につけていた魔道具も多くあった。


魔道具人形が、一人の生徒に声をかける。


「腰紐の魔道具を外してください。拒否された場合は失格となります」


「……これは許可された物だ」


憤怒の表情を浮かべる生徒に、魔道具人形は淡々と答えた。


「取り外しを拒否されますか?」


「…………」


生徒はしばらく睨みつけていたが、やがて荒々しい動作で腰紐を外し、差し出した。


「提出された魔道具は、試験終了まで学院が保管します」


魔道具人形が続ける。


「また、試験中の不正行為も失格となります」


その言葉に、何人かの学生が小さく息を呑んだ。


やがて全員の確認が終わり、試験が始まった。


最初は知力試験だった。

問題用紙が配られ、開始の合図とともに、学生たちは一斉に答案へ向かった。

これまで魔道具による知力補助を受けていた学生の中には、最初の問題から手が止まる者もいた。

一方、魔道具に頼らず学んできた学生たちは、落ち着いた様子で問題を解いていく。


次に行われたのは、魔力量の測定だった。

魔道具による補助が外されたことで、これまで表示されていた数値とは大きく異なる結果が出る学生もいた。


そして最後は、実際に魔術を行使する実技試験。

学生たちは順番に演習場へ移動し、それぞれ指定された魔術を披露していく。

魔法陣を組み上げ、指定された魔術を発動させる。


「……できない」


これまで補助魔道具に頼っていた学生の中には、魔法陣を完成させることすらできない者もいた。

反対に、補助を必要としない学生たちは、淡々と魔法陣を組み上げ、次々と魔術を発動させていく。


試験を見守っていた教師の一人が、思わず呟いた。


「……これが、本来の実力なのか」


隣にいた教師は、何も答えなかった。

学院長ヤーナイドもまた、何も言わず、一人ひとりの結果を静かに見つめていた。


その時だった。

一人の少年が、不満そうに口を開いた。


「俺は帝国の高位貴族だぞ。こんな扱いを……」


その瞬間、魔道具人形から鋭い警告音が響いた。


ピッ、ピッ、ピッ。


短い警告音が大講堂に響き渡る。

生徒が驚いて頭上を見上げる。

そこには、名前の横に赤い文字で警告が表示されていた。


『学則違反』


続いて、その下に違反内容が記録される。


『身分を理由とした異議申し立てを確認』


さらに、現在までの違反点数と、次の処分までの残り点数が表示された。


『学則違反加点 10点』


『あと25点で停学処分』


『違反行為を記録しました。累積点は、今後の学院規定に基づき処理されます』


魔道具人形の声が、大講堂全体に響き渡る。


『本試験において、身分、家柄、爵位、その他の立場による特例は認められていません。規定に従ってください』


直後、少年の頭上に魔法陣が浮かび上がった。

そこには少年の名前とともに、先ほどの違反内容と累積点数が大きく表示されている。


大講堂が静まり返った。


少年は頭上に表示された自分の名前と点数を見上げたまま、言葉を失う。


誰もが、その光景を見つめていた。

しかし魔道具人形は、何事もなかったかのように次の指示を告げる。


「実技試験を続行します」


学生たちは慌てて視線を下げた。


それから数時間。

すべての試験が終了した。


夕方になると、教員たちのもとへ次々と試験結果が集められていった。

各学生の知力、魔力量、魔術能力。

そして、魔道具による補助を受けずに確認された、本来の能力。

それらの結果をもとに、新たなクラス編成表が作成されていく。

そこには、これまでとは大きく異なる名前の並びがあった。

これまで上位だった者が下位のクラスへ移り、反対に、これまで目立たなかった学生が上位のクラスへ移る。


学院長ヤーナイドは、完成した編成表を一枚ずつ確認していった。


すべてに目を通し終えると、しばらく黙って編成表を見つめる。


そして、静かに呟いた。


「……これでいい」


新しいクラス編成が、正式に決定された。


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