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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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345/349

345 リオンブラン王国 執務室

リオンブラン王国、王城。

国王レオンの執務室には、公爵家、侯爵家の高位貴族の当主、国政に関わる有識者や重鎮たちが集められていた。

議題は、カーナリアン王国との今後の関係について。

先日、カーナリアン王国のマクアリール公爵家領地とタスワンズ湖周辺が、竜皇国によって「不可侵地域条約」が締結された。

竜皇国とカーナリアン王国は、世界で初めて『友好国』の関係を結び、その対応を話し合う場であった。


カーナリアン王国とリオンブラン王国では獣人の誘拐事件があり、カーナリアン王国の現国王が誠実で、早期解決した。

しかし積極的な交流を行ってこなかった。

だが、現在は状況が違う。


「我が国も、カーナリアン王国との関係を改めるべきではないでしょうか」侯爵の一人が口を開いた。


「竜皇国との関係を利用するのではなく、まずは交易や人的交流から、対等な協力関係を築くべきかと」別の公爵が頷く。


「すでにマクアリール公爵家とは、王妃陛下の商会を通じた取引もあります。今さら何もせず距離を置く理由はないでしょう」


「そうだな」レオンも頷いた。


実際、両国にはすでに小さくない縁がある。

王妃とルル王女が療養のためマクアリール公爵家領地を訪れ、そこで公爵家と親しくなった。

そして、ルル王女が内密に助けられた場所も、マクアリール公爵家の領地だった。

その出来事を外交材料として利用するつもりはない。

だが、確かな縁として存在している。

さらに現在、王妃の商会を通じて、マクアリール公爵家の商会との取引も行われている。

中でも、教会の身寄りのない子供たちが仕事として、販売しているセンベイは、国内で爆発的な人気となっていた。


「センベイは入荷するとすぐ売り切れます」

商務を担当する侯爵が苦笑する。

「オハギも根強い人気で……王妃様が誠実に運営されております。

竜神様の加護のもと、教会の子供たちの仕事として運営されていることも、民から好意的に受け止められております」


「ならば、これを正式な交流へ発展させればいい」レオンが言った。

「交易を拡大し、物流や関税について両国で協議する。さらに、技術や職人、研究者などの交流も進めるが軍事同盟までは求めないし、必要がない」

レオンは即答した。

「友好とは、何もかも一緒にすることではない。互いの国を尊重し、協力できるところで手を取り合えばいい」


重臣たちも異論はなかった。

「では、カーナリアン王国へ正式な親書を送りましょう」宰相がまとめる。

「竜皇国との関係を理由に近づくのではなく、これまでに生まれた縁を大切にし、両国の未来のために協力したい、と」

全員が頷いた。


こうして、リオンブラン王国とカーナリアン王国は、少しずつ正式な協力関係を築いていくことになった。

それは竜皇国の威光にすがったものではない。


……そんな方針が固まりかけた、そのときだった。

レオンが机の端に置いてあった、もう一通の親書へ手を伸ばした。

封蝋に刻まれているのは、誰もが知る紋章。


「……そういえば」レオンが何気なく言う。

「これも、皆に見せておこう」


重臣たちの視線が、一斉にその親書へ集まった。


「竜皇国、リアム国王からの親書だ」


「…………」


先ほどまで穏やかだった執務室の空気が、一瞬で凍りついた。


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