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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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301/352

301 カーナリアン王国「年始の祝賀」

長い自粛の明けたカーナリアン王国で、ついに『年始の祝賀』の夜会が幕を開けた。

王宮の広大な大広間は、光り輝く魔導の灯火と色鮮やかな装飾で彩られ、全貴族と国を背負う次代の若者たちの熱気に満ちあふれていた。


その時、大広間の最奥にある重厚な一対の扉の前で、式部官の朗々とした声が響き渡る。

「竜皇国国王陛下代行、第二王子様、ならびにマクアリール公爵家長女、ルノア様、ご入場です!」

その呼び出しの声を受けて、左右の近衛騎士が同時に巨大な扉を押し開けた。開かれた光の向こうから、今宵の主役である二人が堂々と姿を現す。

割れんばかりの歓声が一鳴りし、さらに一段と高まる中、二人はゆっくりと壇上への歩みを進めていった。


壇上では、カーナリアン王国の国王夫妻をはじめ、猛省を経て威厳をまとい始めた王太子ハルド、辣腕を振るう宰相マラド、そして外相ナイドの五人が、国の威信をかけてこの至高の賓客を丁重にお迎えした。


ルノアは、瞳と同じ深紫の刺繍が施された、息を呑むほどに美しい最高級の絹のドレスをまとっている。

そしてクロリナラドもまた、そのドレスの意匠に合わせ、同じ深紫の糸で精緻な紋様を刻んだ純白の揃いの夜会服を身につけていた。

灯火の光を受け、二人の白銀の髪がきらめき、並び立つ二人の姿は絵画そのものであった。

お迎えしたカーナリアン王国の王族たちが下がり、壇上の中央に立った竜皇国第二王子クロリナラドは、容赦なく圧倒的な魔力を解放した。

大広間が激しく震え、並み居る貴族たちがその威圧感に平伏する。

ルノアは隣で清らかな魔力を操作し、脆弱な貴族たちが気絶せぬよう空間の均衡を維持した。

静寂の中、クロリナラドの冷徹な声が響き渡る。


「私は、竜皇国国王陛下代行としてこの地へ赴いた、第二王子である。名前は公表していない。

今回の婚約と条約の締結は、我が竜皇国が初めて結ぶ『友好国』の誓いに他ならない。

タスワンズ湖を含むマクアリール公爵領の『不可侵地域条約』の確定である。

そして、私の最愛の『運命の番』が、マクアリール公爵家長女ルノアであることを全世界の者たちに発表する。

そして、タスワンズ湖やその周辺に集う竜たちは、すべて偉大なる竜神様の化身である。

その鱗や血肉といった素材を求め、神聖なる竜を狙おうとした不届き者たちは、我が国の手によってすでに誰一人として存在していない。

二度とこのような愚かな企てが起きぬよう、深くその身に刻むが良い。

次に聖域に手を出す者が現れれば、その瞬間が国滅びの時と知れ」

鋭い眼光で周囲を見下ろし、言葉を重ねた。

「魔力が減衰している自覚がありながら、鍛錬すら怠る貴族たちよ。力を磨かぬ者は退化するのみだ。

我が竜皇国が守護するのはマクアリール公爵領全域のみであり、それ以外の領地には一切干渉せぬとここに明言する。

己の領地は、他国からの侵略や間者の脅威から、お前たちの自らの手と、血の滲むような鍛錬によって死守してみせよ」


その峻烈な布告は、甘えきった貴族たちの心に深く突き刺さった。

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