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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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30/444

30 祖先は執着質?

「宰相殿。私もヴァリアードのように、ラルフと呼んでも大丈夫かな?

私のこともクローと呼んでほしい。

もう公の場に出ることもほとんどないからね。

できれば、皆の前でも堅苦しい口上はやめて、目礼だけで済ませてほしいと、親しくなった者たちには伝えているんだ」


クローはそう言って、ラルフとヴァリアードを見た。


「それにしても、『番』という言葉は国によって捉え方が違うが、カーナリアン王国は友好的な方だな。

番だろうがなんだろうが、花嫁の父親からすれば……その視線になるのは当然だろうが」


クローがラルフの視線を見て、失笑する。


「ヴァリアードも、睨むなよ」


「睨んでいない」


即答するヴァリアードに、クローはさらに苦笑した。


ラルフも小さく息を吐き、姿勢を正す。


「クロー様でお願いします。

私のことはラルフで構いません。


それで……運命の番だと、ルノアはどのタイミングで理解するのでしょうか?

今後について、クロー様がどのようにお考えなのかもお聞きしたいです。

私たちには分からないことばかりですから、話せる範囲で教えていただけると助かります」


「会えば、すぐに分かるよ」


クローは穏やかに答えた。


「どちらかの反応に分かれるからね。

その時の二人の反応を見て、今後のことを決めればいい。

……いつかは、私もラルフ殿を『お義父上』と呼びたいのでね」


クローが楽しそうに笑ったあと、ふとヴァリアードへ視線を向ける。


「それにしても、ヴァリアードは分かっていたが……ラルフも、祖先に竜人がいるな。

それだけじゃない。

竜人と人族、そして竜人と獣人の血が混じっている」


「……分かるのですか?」


ラルフが驚いて尋ねる。


「ああ。

大体、魔力の多い者は祖先を辿れば竜人の血が入っていることが多い。

魔力の質……と言えば分かりやすいかな。

私は、その者がどのような家系の血を受け継いでいるのか、感覚的に分かるんだ」


クローは二人を見比べながら、ゆっくりと話を続けた。


「ヴァリアードには、攻撃を得意とする火竜。

癒しに優れた翠竜。

そして、浄化を得意とする水竜の血がある。

それから……鷲か梟か。

翼の大きな獣人の血も入っているな」


「……」


ヴァリアードは黙ってクローを見つめた。


クローは今度はラルフへ視線を移す。


「ラルフは、万能の白銀竜。

魔力の多い青緑竜。

護りに秀でた地竜。

それから、狼の獣人の血もある」


「私にも……そんな血が?」


ラルフは思わず自分の手を見た。


「二人とも瞳は水色だが、似ているようで魔力の系統はまったく違う。

これほど多くの竜人の血が受け継がれている家系は珍しいよ」


クローは少し楽しそうに二人を見た。


「竜人の血が濃い家系には、祖先返りが起きることもある。

そして、執着や独占欲が強く出る者も多かったはずだ。

だから……」


クローはヴァリアードとラルフを交互に見た。


「ここにいる三人は、お互いに厄介な相手だと、本能的に理解しているんだろうな」


「……否定できませんね」


ラルフが苦笑する。


「私もだ」


ヴァリアードも渋々認めた。


その時、クローがふと顔を上げた。


「ああ……ルノアがこちらへ向かってくるぞ。

お茶の用意をしよう。

緑茶がいいだろうな。

私も茶菓子を出そう。

ヴァリアードも、持ってきたお茶菓子を出してくれ」


「分かった」


ヴァリアードが魔空間へ手を伸ばす。


ラルフはその様子を見ながら、これからルノアを迎えるために、静かに気持ちを整えた。


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