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「今日の事でお話もあります。お父様。サリド殿下は私には興味のないご様子でした。一度テーブルにいらっしゃいましたが高位貴族の私を無視をして、先にアテリアナ伯爵家のマリナ様に声をかけていました。礼儀や所作も全く学ばれておりません。第二王子であっても婿入先を探しているにも関わらずです。高位貴族の方は他にもいらっしゃいましたから挨拶や配慮はしないといけません。自分の状況を12歳にもなって分かっていないなんて能力的に不安で王家は大丈夫ですか?なんであんな横暴な態度なんでしょうか?お父様の良いと思う方は他にいらっしゃいませんか?私は公爵家と私を大事に考えていただける方がいいです。」
父は驚いた顔をしていた。
「ルノア いつも学園での殿下の様子を沢山聞かせてくれていたじゃないか?
今日だってようやく話せると楽しみにしていたんじゃないのかい?エミリアにルノアが一番に望む人をお婿さんにって言われてお前を託されたんだ。お前が決めていいんだよ。」と父が言った。母とそっくりな娘の為に婚約を整えてしまう力を持っている父なのだ。
「お父様。宰相として、マクアリール公爵家当主として一番安全で国の為になる相手とで私は大丈夫です。
サリド殿下は絶対に私は無理です。恥ずかしいのですがお母様に昔読んでもらった絵本に出てくる王子様にそっくりだったの。見た目で選んでいました。ごめんなさい。王妃様も少しお話をしましたがドレスや宝石のお話ばかりで考えの足らない方でした。それを平気で放置している国はもっと危険ではないかとも思いました。王妃様の所作もひどかったです。あの方が国の王妃だと思うと恥ずかしかったです。」
父は口を挟まず話を聞いていた。
きっとこの家にも王家の者が入り込んでいるはずだ。
なぜなら公爵家の令嬢を処罰するならば、かなり重要な書類や証拠がなければ魔界の森ENDには出来ない。
「お父様。公爵家の従者は大丈夫でしょうか?早めに跡取りとして公爵家のお仕事の手伝いがしたいです。従者の管理のお仕事を教えてください。」
お父様の目が見開いて、みるみる涙が溜まっていった。
「あぁ気が付いてしまったのだな。分かったルノア。エミリアのように優秀なのだな。大きくなってしまったなぁ。娘に諭されるようではいかん。私は見て見ぬふりをしていたかったのだな。すまなかった。もうルノアの中で婚約を結びたいと思う方がいるのかな?」
「はい。何人か候補の方はいます。ただ相手の方が何と言われるか想像もつきません。私はお父様と同じように誠実で国と領民を大事にしてくださる勤勉な方と結婚がしたいです。私はお父様と結婚したいといつもお話していたでしょう?」
お父様は私を優しく抱きしめてくれた。




