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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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290/350

290 闇ギルド 終焉の白紙

マクアリール公爵領のタスワンズ湖を囲む鬱蒼とした森。

そこへ、一攫千金を夢見る他国の不届きな冒険者たちが、武器を手に次々と侵入していた。

彼らの狙いは、タスワンズ湖に訪れた竜が無防備に住み着いたと情報を闇ギルドで買ったのだ。

まだ誰も気がついていないから大丈夫だと高額依頼に飛びついた。「竜の素材」だ。

「おい、本当にここに竜がいるのか?」

「ああ、仕留めれば一生遊んで暮らせるぞ」

不敵な笑みを浮かべる彼らの前に、突如として凄まじい威圧感が舞い降りた。

空気が一瞬で凍りつき、大気がビリビリと震える。

冒険者たちが息を呑んで見上げた先……そこに立っていたのは、竜皇国の隠密の代表アルバだった。

その瞳に宿る光は、冷徹そのもの。

彼は一切の容赦なく、その右手を静かに掲げた。

「竜神様の化身たる存在に、その汚れた手を伸ばそうなどと……愚か極まる」

森全体を覆い尽くすほどの圧倒的な魔力が解き放たれた。

激しい光の奔流と地響きが、侵入者たちを襲う。

放ったのは、攻撃魔法というよりも、抗うことすら許さない「神罰」のような質量を持った圧力だった。

「ぎゃああっ!?」

「な、なんだこの化け物じみた強さは……!」

刃を交えることすらできなかった。冒険者たちは自慢の武器や防具を一瞬で粉砕され、凄まじい衝撃波によって森の外へとまとめて吹き飛ばされていく。

命だけは助けられたものの、彼らの心は完全にへし折られていた。

「二度とこの聖域に足を踏み入れるな。次は無い。」

静かだが、魂に直接響くようなアルバの警告。

文字通りの「一撃」で壊滅させられた冒険者たちは、恐怖にガタガタと震えながら、命からがら逃げ出していくしかなかった。

この圧倒的な「見せしめ」により、他国から集まっていた不届き者たちは、誰一人としてタスワンズ湖の境界線を超えることすらできず、一網打尽に排除されたのである。


そのころ、ルディノールは、他国の間者たちが潜伏しているカーナリアン王国の「闇ギルド」のアジトへと、直々に足を運んでいた。

闇ギルドの長を冷徹な目で見下ろし、ルディノールは静かに告げる。

「不干渉を貫く我が竜皇国を相手に、お前たちは遊びたかったのか? 狙いは竜の素材か?

どうやら、竜神教の化身の竜に刃を向けることがどれほど愚かなことか、まだ理解していないようだな。

ならば、しっかりと知ってもらわなければいけないな。」

ルディノールはよい笑顔で怯えるギルド長を見つめた。

全世界の裏社会へ向けた警告を突きつける。

「世界の闇ギルドにすべてを伝えよ。我ら竜皇国は、不干渉とはいえ、無関心ではない。

どこの国のどの場所に闇ギルドがあるか、そのすべてを完全に把握している。

まずはその言葉を信用してもらうとしよう」

ルディノールが冷たく微笑む。

「今回、竜の素材を求めて間者を動かした他国の闇ギルドだが……お前の管理するギルドにとっても、良い学びになっただろう?良かったな。」

ルディノールが提示した「映像魔法」の画面に、ギルド長は絶望して目を見開いた。

画面に映っていたのは、間違いなく依頼を出したはずの他国の闇ギルドだった場所。しかしそこには、建物のかけらすら残っていなかった。

ただ一つの建物だけが両隣の建物は何の傷跡もなく、元々そこが空き地だったように、跡形もなく消滅していた。

命の危機を察したギルド長は、頭から押さえつけられ圧倒的な魔力に恐怖でガタガタと震えながら、全世界の裏の連絡網へ向けて、絶対に遵守すべき緊急指令を必死に発信した。

それは裏社会において、背くことは組織の全滅を意味する、最上級の絶対命令『終焉の白紙』であった。

「全世界の闇ギルドに告ぐ。緊急指令だ。これは絶対に守らねばならない『終焉の白紙』だ。

我々はカーナリアン王国マクアリール公爵家領タスワンズ湖の竜を狙う者たちの入国を手伝ったが、たった今、竜皇国に襲撃され、完全に制圧された。

依頼してきた他国の組織は、一瞬で跡形もなく消滅し、誰一人とも連絡が取れない。

竜皇国は我々ギルドの居場所を世界中完璧に把握している。

二度とカーナリアン王国マクアリール公爵領全土とタスワンズ湖に手を出すな。タスワンズ湖とその周辺の竜は、竜神教会が崇める本物の竜の化身だ。

これからは神として崇め絶対に近づくな。

自分たちの実力を過信するな。我、特級Sレベルなど一切通用しなかった。神の領域だ。繰り返す。竜皇国には絶対に逆らうな。不干渉だ。依頼も受けるな。依頼も出すな。この命令は必ず守れ!繰り返す!」

一晩中、闇ギルド長の悲鳴のような叫び声が、世界中の闇ギルドに繰り返された。これまでにない恐怖に包まれるのだった。


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