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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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28 竜皇国至高たる第二の星クロリナラド

ルノアの部屋の結界を、ヴァリアードが張り直した。


さらにその上から、公爵家全体を覆う結界も二重に張り直す。


それだけ厳重に守っても、二人の頭からルノアの魔石のことが離れなかった。


あの恐ろしいほどの回復力。

そして、いくら使っても尽きる気配のない魔力。


「……これは、魔塔でも測定できないな」


ヴァリアードは、とうとう諦めたように呟いた。


二人は執務室へ戻ると、揃って頭を抱えた。


「まず、起きたことを一つずつ整理しながら話そう」


ラルフがそう言った、そのときだった。


「待った、ラルフ」


ヴァリアードが顔を上げる。


「クローから連絡が来た。すぐにここへ転移してくる」


次の瞬間。


窓際に、キラキラと淡い光が集まり始めた。


音もなく光が消えると、そこには体格の良い男性が立っていた。


二人はすぐに立ち上がり、右掌を左胸に当て、腿の近くまで深く腰を下げる。


竜皇国式の正式な礼だった。


「竜皇国至高たる第二の星、クロリナラド殿下――」


「おぉ、珍しいな。ヴァリアードが頭を下げるなんて。明日は嵐でも来るのか?」


クロリナラドは楽しそうに笑った。


「頭を上げろ。そんな口上はいらん。いつも通りにしてくれ」


二人が顔を上げると、クロリナラドはラルフへ視線を向けた。


「宰相殿も十年ぶりくらいか? 変わらない……いや、違うな」


じっと二人を見つめる。


「二人とも若返っているじゃないか……」


その表情から、少しずつ笑みが消えていった。


「何か問題が起きたんだな」


クロリナラドは、何かを察したように呟く。


「だから神託か……」


そして、小さく息を吐いた。


「何千年ぶりだ? 竜皇国も今、魔蜂の巣を叩いたような騒ぎになっている」


ふと、クロリナラドの表情が変わった。


「……ああ」


懐かしむように目を細める。


「懐かしい魔力だ」


その視線が、ルノアのいる部屋の方向へ向けられた。


「いるんだな。この魔力の子が」


嬉しそうに微笑む。


「ようやく会える」


そして、ヴァリアードを見た。


「だから俺なんだな」


少し意地の悪そうな笑みを浮かべる。


「俺から先に伝えたほうがいいか?」


「それとも、ヴァリアードの泣き言を笑いながら聞いたほうがいいか?」


「どちらだ?」


「クロー」


ヴァリアードが真剣な顔で尋ねる。


「竜神様から神託が下りたのか?」


それからラルフを振り返った。


「まず、それを聞きたい。ラルフもいいな?」


ラルフも静かに頷いた。


クロリナラドは二人を見て、真面目な表情になる。


「分かった。竜神様から下った神託を伝える」


そして、静かに言葉を紡いだ。


「――『白梟の福が守護獣として守る、カーナリアン王国のルノアは、私の愛し子だ。


教会へ神託は下さない。


ただ、ルノアが普通の生活を送れるよう、静かに見守れ。


竜皇国第二王子クロリナラド。今度こそ、守れ』」


その言葉に、ヴァリアードとラルフは息を呑んだ。


クロリナラドは、しばらく黙っていた。


やがて、静かに口を開く。


「俺は、ルノアが俺の番の生まれ変わりだと思っている」


「……やはり、そうなのか」


ヴァリアードが呟く。


「ああ。同じ魔力を感じている」


クロリナラドは、ルノアのいる方向を見つめた。


「まだ未成年なんだな」


その声には、どこか安堵したような響きがあった。


「十年ほど前から、カーナリアン王国へ来ると不思議と心が落ち着いたんだ」


「もしかしたら、また巡り会えるんじゃないかと思ってな」


「だから、急がずにゆっくり待っていた」


少し寂しそうに笑う。


「ただ、俺の番については秘匿案件だからな。今まで話せなくてすまなかった」


そして、二人を真っ直ぐに見た。


「それより、ルノアは今どういう状態なんだ?」


一拍置いて、クロリナラドは尋ねる。


「俺は、すぐにルノアに会えるのか?」


「……それとも」


少しだけ声を落とす。


「今は、会わせたくないのか?」


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