240 フォールとマール7
タスワンズ湖の大樹の下で精霊王様が心配顔で立っていらっしゃった。
「ルノア怒ったな…マールありがとう。竜気に魔獣は慌てていたな。
フォールもマスをたくさん食してくれてありがとう。
マスも餌をたくさん食べ、小魚や小さな生き物が少し足りない状態になっていたんだ。ようやく湖が整った。」
「精霊王様。大型魔獣もいましたが…普段水には入らないはずの魔獣も、食べ物がないのでしょうか?
今は世界の均衡が崩れたあと?もしくは今も自然が崩れ続けているのですか?」
「あぁ…精霊が去り、大規模な自然崩壊があったあとだ。魔獣も生き残る為に必死だ。
同じ世界に生きる者として、無理のない範囲でフォールと共に頼みたい。
タスワンズ湖は、世界の均衡を守る湖になった。
傷ついた精霊と妖精達が、最後に辿り着いた場所だ。
時間はかかるかもしれないが…傷を癒し、またここから旅立って行くまでを、皆で見守ってほしい。
そしてフォールもマールも。ゆっくり過ごしていきなさい。」
大樹の中に薄緑色の淡い光と共に吸い込まれていった。
全員が精霊王様に、頭を下げた。
ラルフが慌てた様子で移転をしてきた。
フォールとマールの前に右手掌を左胸に当てて頭を腿近くまで頭を下げた。
「竜皇国の偉大なる先王陛下。先王妃様。南大陸カーナリアン王国マクアリール公爵家当主ラルフです。隣が伯父のヴァリアードです。
タスワンズ湖オハギ製作所から連絡があり、急ぎ参上いたしました。」
「あぁ…私がオハギと魔道具の素晴らしさに夢中になった。何も問題はない。怖がらせてしまいすまなかった。
愛し子様に、番を大事にと怒られ反省したところだ。
精霊王様にタスワンズ湖の魔獣と魔魚の討伐をマールと共に頼まれた。
魔木を切り製作所の反対側に住居を構える許可も、もらった。
曾孫達も世話になっていると聞いた。フォールとマールと呼んで欲しい。
ヴァリアード殿も、サラ達も、世話になる。よろしく頼む。」
ラルフが眼を大きくし、ルノアの方を見たが、クロリナラドが隣で首を左右に振った。
「お父様も、伯父様も、到着しましたから、皆で食事を楽しみましょう。お祖父上様。お祖母上様。福ちゃんも!」にっこりとルノアが笑った。




