235 フォールとマール2
フォールとマールは突然の移転に驚いたが、タスワンズ湖の風景に息を呑んだ。
「なんと精霊王様の聖域だったのか…まずご挨拶を。」
「あの大樹ですね…あぁ妖精様や精霊様が…可愛い…あらっ。曾孫達の微かな匂いもしますが…事情があるのかもしれません。竜皇国を出てる事自体があり得ませんから。」
「私達のことを考えなさいと竜神様が仰られたから私達のことだけを考えよう。手を繋いで歩こう。」
そして大樹の前でそっと二人で頭を下げた。
「お久しぶりです。精霊王様。二人で療養することになりました。少しの必要な恵みだけをいただきます。」
「命をいただくことをお許しください。そして素晴らしい自然に感謝を。いつもお守りくださりありがとうございます。」
「おぉ…久しいな。フォール、マール。竜神様から聞いたぞ。二人ともゆっくり休め。
タスワンズ湖が世界中の湖と地下水脈で繋がってな。
世界で一番大きな湖になったんだ。だが時々厄介な者が遊びに来る。
竜神様の愛し子のルノアと孫のクロリナラドが結界を張ってくれて、私も守ってはいるんだが…
私が干渉が出来ない者もいて厳しい。
出来たら魔魚や魔獣を食してくれないか?
ここの水が…入ればわかる。すぐに大きくなってしまうんだ。遠慮なくお腹いっぱい食してくれ!
魔力が回復したら、タスワンズ湖の結界内で陸の魔木を使って、家を建てることも許す。
オハギの製作所からは見えないように、離して反対側に作れ。
エルフ達も時々遊びに来てるからな。早く元気な姿になって欲しい。よろしく頼む!」
フォールとマールは頭を深く下げ、竜となり湖に入った。
「あぁ…なんと…素晴らしい水なのだ。マールどうだ?」
「あぁ…心と体が溶けてしまいそうです。
隅々まで聖域の空気と水と力強い地力が行き渡り素晴らしいです。
竜神様と精霊王様に感謝を…フォールゆっくりと地下水脈を探検しましょう。空気玉は大丈夫ですか?
お手伝いしましょうか?」
「あぁ…久しぶりの空気玉か…もらえるかい?」
「はい。どうぞ。あら…貴方の好きなマスが居ますよ。あぁ…凄く大きい。
これでは魔魚が来てしまうでしょうね。まずはたくさん食べましょうか?」
「あぁ…楽しみだ。良い季節だったのだな。
マール捕まえるのを手伝ってくれるかい?
きっと私は相変わらず捕まえるのが苦手だから。」
「ええ。任せてくださいませ!」




