232 映像と保存の魔法
竜皇国ルディノールの執務室に隠密の代表が入室の許可をとった。
「入れ。大量の書類だな…ヴァリアードの映像と保存の魔法が苦手か?
報告書の書式通りに念写して映像を保存するだけだぞ。
代表、今後はこれで書類管理していくからな。
映像魔法が採用の基準になる。
代表は試験の時一回の説明で出来たよね?あれ偶然?
考え過ぎて、出来なくなった?真面目な性格だったんだな。」
「…なんでわかるんですか?」
「俺もヴァリアードの説明で簡単に出来たのに…急にできなくなったんだよ。
理論で考えるとおかしい所ばっかりだろ?
だからイメージだけにするんだ。
天才の考えることは分からない。はい。言って」
「天才の考えることは分からない…イメージだけ…映像念写!あぁ…出来た。なんで?
いや天才の考えることは分からない!そうだ!分からなくていい!保存!」
代表のスッキリした笑顔に、ルディノールはこっそり呟いた。
「魔導書の解読に長けているんだよ代表は…矛盾と足りない魔術があるのになぜ発動できるのか?
気になって作動しなくなったのさ。優秀だよ。」
「結論からいいますと…王弟様と前王妃様の親族筋が問題です。
前回の王弟様の不正の資料がこちらです。
前王妃様が王弟様を庇われて…前国王様が民に示しがつかないと、不正を許すことも、前王妃を許す気持ちもないと。
責任を取りリアム様に王位を譲られて、そのまま眠りに入られました。」
「遠目でよく見えなかったけど…謝り続けている竜はまさかのお祖母様の方か。
謝り続けている竜って有名なお話だろ。
番を怒らすと怒りが収まる迄眠る竜もいるから、気をつけろ!の教訓になってる絵本。あれの主人公だね。」
「この件は国王様は大丈夫でしょうか?」
「あぁ…今回は国王様からの指示なんだ。二度目はないそうだよ。やはり何年たっても反省はせずか。本質は変わらなかったんだな…残念だ。」
「現状は様子を見て相手の出方次第ですか?待ち?」
ルディノールは父リアムにイヤーカフで連絡した。
「父上。王弟殿はどうしますか?
残念ながら横領証拠は揃いました。
前回より金額も規模も大きくなってます。」
「分かった。行動を起こしたら収監し前回分も含め強制労働で返金させてくれ。午後に親父起こして説明してくるから同じ事を言うと思うが確認してくるな。」




