209 レオンはやればできた
五人で執務室に移転すると机に伏せたレオンがいた。
「レオン!!!」「お母様これをお父様の左耳にかけて下さい。お母様は右耳に自分でかけて下さい。早く!ルノア様のイヤーカフです。お願い早く!お兄様達も左耳に全員!」
最後にルルが右耳にかけると全員から薄く白銀の柔らかな温かい光が六人を包んだ。子供達四人の魔力がレオンとマリアに急激に流れていって自然と四人が手を繋いで円陣を組んで耐えた。四人の魔力の半分が無くなった所でレオンの上にマリアが倒れこんでいったがレオンがマリアの肩を抱き起き上がった。
「あれ!?!…マリアだぁ…夢かな?…マリア〜お帰り〜僕…寝ちゃってた?」頭を左に傾けた。
「ええええええぇ…居眠り!?!紛らわしい!」
「もう!レオン!心配させて!なんでこんなに痩せてるの!皆に迷惑かけないように 気を使わせないようにって言いましたよね?私ばっかり魔力をあげてなんで返してくれないんですか?」
「もう僕の魔力も嫌かと思って…ごめんねマリア。駄目な僕で本当にごめんね。嫌な思いばっかり…マリアを守ると決めたのに…守って貰ってばっかりで…王城のお茶会で会った時から大好きな気持ちは変わらないんだ。マリアこれからは全部僕がちゃんと仕事するからそばで見ていてくれる?部屋にいてくれるだけでいいんだ。幸せだから…部屋が広くて寂しくてもう枕がマリアの匂いがしないの…本当パジャマ何処やっちゃったの?あれが僕のお気に入りなのに…」
「…残念なシルバーライオン…あぁ…母上大丈夫ですか?こんな…色違いなだけですよ。ただのだらしがないライオンですよ。」ジュニアとライとロアとルルが冷めた瞳で見つめた。
「はい。仕方ないので…でも政務もしっかりできたのですね。あぁ…ちゃんと洋服も髪の毛も自分で身支度できるようになりましたね。良かった。格好良いですよ。男前なんですからダラダラしないでピシッとしていて下さい。シルバーライオンはたてがみが命なんですよ。清潔に自分で整えてこその風格です。私の毛づくろいも随分してもらってないです。何十年分を返していただかないと…私はもう充分にしてあげましたからね。これからは全部私の身の回りの世話をして返してくださいね。」
「うん。新しいブラシ買わないと!全部僕がやるからね。ドレスも練習するからね!」
「いいえ。ドレスはレイがいいです。ラルフ様からタスワンズ湖に追いかけっこしに来てくださいと誘われました。沢山仕事をいただきましたから元気な私達でこれからの姿を見せて恩を返していきましよう。」




