206 マリアの決断
ギルド職員が退室しサラが緑茶とオハギを置いた。
「転送門はオハギの転送もありますからマクアリール公爵家で準備させていただくことも可能です。また必要がありましたらお話ください。ルル様も学院が始まると忙しくなりますから…お互いに無理のない平等な関係を築いていただけたら嬉しいです。」
「はい。こちらこそ対等に考えてくださり感謝いたします。次男がヨーリアンの学院卒論で簡易転送を完成させていて…商品化の予定はないのでそれを使えば大丈夫だと思います。ルルにも経験をさせたいので私も補佐に入ります。」マリアは右手で目を少し押さえた。
「一旦帰られるとお聞きしましたが…体調は大丈夫でしょうか?オハギと緑茶の準備は整っております。あと新商品のセンベイも甘味と塩コショウ味と二つ味を合わせた物の三種類女性用でご用意いたしました。あとこちらのイヤーカフですが…ご家族全員分でルノアが作りました。」
「あぁ…色々とご配慮いただきありがとうございます。体調は良くないです。レオンが食事を取っていないので魔力を送りますが帰ってくる魔力が殆ど感じられなくなってきました。」
「お母様…そんな…あんなに走り回っていたのに…」
「先程ジュニア様から政務が落ち着いたのでお邪魔したいと魔鳥便が届きましたのでカーナリアン王国にも許可は取りました。」
「色々とお手数をおかけして…逃げていても解決はしませんので…話し合う時間を取りたいと思います。本能の赴くまま走り回る時間もありませんでした。何度かレオンには誘われていたんです。追いかけっこしよう…遊びにいこう…そんな時間はレオンの後始末をしなければならない時間でしたから…しっかりとやらせて私も補佐官の仕事だけをして、二人で時間を作り遊べば良かったんだなと…私が一人抱え込んで…ゆっくりと時間をいただき考えがまとまりました。お世話になりありがとうございました。」
「はい。またお二人でタスワンズ湖に追いかけっこをしに来てください。沢山やっていただきたいことがお二人にはありますからね…楽しみにしてます。」
二人は退室しマリアはそのまま寝室で寝支度をしてベッドに入った。
サラがその様子をラルフに伝えた。「生命力が落ちております。かなり危険な状態になりつつあります。」
直ぐにラルフがジュニアに魔鳥便を送った。
「かなり不味い状態だ。明日できたらレオンを連れて早朝から来てくれ!」




