150 娘ルルとの再会
娘の匂いですぐに部屋に着くと中からサラクが扉を開けてくれた。
「大丈夫ですので…サラとお呼び下さいませ。」
「お母様…」
「あぁルル…怖かったわね。ごめんなさいね。守れなくて…今お父様が仕事をする為に帰りましたからゆっくり過ごしましょうね。私も休暇を取りました。」
「あぁお父様また怒らせちゃったのね…うふふ大丈夫。妖精様が声をかけてくれたの。静かにしてれば心配で蓋を開けるからちょっと静かにしてごらんって。本当に妖精様がいらっしゃるなんて…会えて嬉しかった。蓋が開いたから逃げ出せたの。妖精様が道案内をしてくれたの…ここにいれば大丈夫だって。そしたら白銀の小さな女神様が来てくださったのよ。凄く綺麗な紫の瞳にすぐに痛みがなくなったの…安心して眠くなっちゃった。」
「なんという幸運に…竜神様に感謝いたします…ありがとうございます。」
「お兄様達心配してるでしょうね…新しく入った黒豹侍女のお茶を飲んでから記憶が無くてほとんど寝ていたの。」
「そう…後は気になる事はあった?」
「人族の男が私を抱きあげようとしてきたから爪で引っ掛けてガオンって吠えたら蹴られたの。あいつだけは蹴り返したい!」
そうルルはライオン獣人で母の毛並が真っ白で毛先が少しだけ銀色の柔らかな毛並を引き継いた。長男がシルバーライオンが生まれ国中が歓喜に湧いた。その次に次男と三男は双子で黄金と白色が光り輝くライオンで経済の黄金期になると吉報に湧いた。その次がルルだ。子供達の人気は高く警戒はしていたが…王城での裏切りにマリアは握り拳を強くした。すぐに魔鳥便を出し黒豹侍女とその一族とルルが引っ掛けた傷を腕に持つ男がルルを蹴り上げたことも報告書に書き入れて執務室にルルの証言として報告書を飛ばした。
「お母様。魔力封じをつけられたら魔法は使えない。ルルはもっと真面目に武力の勉強をする。凄く悔しかった。怖かった。もう二度と会えないかと…グスッ」
泣き出した…当たり前だ。ようやく十歳になったのだ。ルルは母に似て華奢な体格だった。ライオン獣人の中では小さくてだからこそ又可愛がられていた。そして大人からも狙われやすかった。生まれた時からたくさんの釣書が送られてきて…竜人ならともかく三十歳差なんてありえない人族との年齢差にレオンは激怒した。そして沢山の誘拐や他国の王族からの側室としての屈辱的な申込みも息子達と一緒に頭脳と策略でしっかりと潰してきた。そしていま前国王の王妃達の策略で娘が誘拐された。到底許すことこできない怒りに番の契約書も読まずにサインをしたなど娘の婚姻が書かれていたらどうしたのか!と到底許す気持ちにはなれなかった。何年も抑えてきた不満がここで一気に出てしまい人前にもかかわらず感情を抑えることが出来なかった。




