15
お父様が少し考える素振りを見せた。「なぜそう思ったのか…聞いてもいいかい?」ルノアも何処まで話すべきか少し考えていた。「私もサリド殿下の言動や態度を見て自分自身を省みた時に本当に私がやらなければならない事はなんだろうと考えたのです。公爵令嬢として貴族として生きるなら王家や領民に対して責任を果たさなければなりません。でもまだ10歳ですし何が出来るかわかりません。ただ王妃様のようなドレスや宝石にしか興味がない人やサリド殿下のような横暴な人を不敬ですが支えたいとは思えませんでした。ライド殿下は優秀ではありますが王妃になりたいかと言われればなりたくないと答えます。今はまだ私はお父様とヴァリー叔父様に幸せでいてほしいとしかはっきり答えられるものがないです。あとしっかり勉強もしたい。ヴァリー叔父様が解放された時に自分の意思で自由に国を守りたいとお話されていたことが凄く考えるきっかけになりました。お父様に宰相としてマクアリール公爵家の為の婚約でかまわないと言いながら本当にそれがしたいことなのか?はっきりと言えないと思いました。だからお母様の約束を果たすためだけにお父様が宰相を我慢しながら続けさせてしまっていないのか心配になりました。うまく言えなくて。ただお母様と最後に過ごした思い出のタスワンズ湖の領地だけは守りたいと思いました。それだけでもいいなとも。でもそれだけでは守れないのかもしれませんが。私もお父様は本当はどんなふうに生きていきたいかを聞きたいと思いました。」
「そうだな。私も宰相の仕事に逃げてそうする事でエミリアとの別れや寂しさを誤魔化していたのかもしれないな。ルノアの為エミリアとの約束の為と考えていればエミリアのいない生活を耐えられた。ルノアにも寂しい思いを沢山させていると思っていたから尚更我儘だと思っていても全てを許せたのかもしれない。本当はしっかりと駄目なことは駄目と伝えなくてはいけなかった と今は思う。
もっと早くヴァリー様とも交流を持っていればとか反省ばかりだよ。でもまだ遅くないともエミリアが話していた言葉を沢山最近は思い出すんだ。本当に自分がしたい仕事なのか?仕えたい人なのか?領地を栄えさせたい気持ちはあってもそれを本当にやりたい仕事なのかと言われて義務としか今は答えることしかできない。私もゆっくり考えようと思うようになった事は新しい変化だとおもっている。
また考えも変わるかもしれないし変わらないかもしれない。考え直す時が来るかもしれないなと今は思うよ。」




