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転生したのでレアアイテム集めたい…えっヒロイン退場してしまいました  作者: 5H


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14 王家からの婚約の打診

ラルフは、ルノアを呼んだ本題について話し始めた。


「実は、王家から第二王子サリド殿下との婚約の打診があったんだ。


ヴァリー様の黒銀の鎖が解けたことで、ルノアを婚約という形で繋ぎ止めたいのだと思う。


ヴァリー様からは、必ず断るようにと連絡が来ているよ。


だから、最終的にルノア自身が断っていいのか、確認しておきたかったんだ。


これまでルノアから話を聞いている限り、もう気持ちは決まっているように思うがね」


ルノアは少し考えてから、口を開いた。


「お父様の立場もありますし……一度もお会いせずにお断りするのは、失礼にはならないでしょうか?」


「確かに、会ってみてサリド殿下が何か失態をすれば、それを理由にお断りすることはできる。


だが、その次に聡明な第三王子ライド殿下が出てくれば、今度こそ逃げられなくなるだろう」


ラルフは、ルノアの顔を見つめた。


「ルノアも分かっているだろう?


第一王子アキド殿下は十四歳。そして第三王子ライド殿下は九歳だ。


それでも、ライド殿下のほうが優秀だと言われている。


私は、その覚悟がルノアにあるのかを聞いておきたいんだ。


ルノアには、婚約者候補として考えている相手がいるとも聞いているからね」


ラルフは少し間を置いてから、続けた。


「第一王子アキド殿下には、ハーマイル公爵家の次女が婚約者として決まっている。


彼女は優秀で、後ろ盾も強い。彼女が婚約者である限り、王太子としての立場が変わる可能性は低いだろう。


ただ、それも絶対ではないと私は見ている。


第一王子も第二王子も、今のところ王の器とは言い難い。


それならば、第三王子ライド殿下が王太子となる可能性も、十分に考えておかなければならない。」


ルノアは黙ってラルフの話を聞いていた。


そして、静かに答えた。


「会わずに済むのなら……私は、お断りしたいです。

それから、できることなら、お母様が留学したいと言っていたヨーリアン帝国へ留学したいです」


その言葉に、ラルフの表情がわずかに揺れた。


ルノアは、そんな父を見つめた。


「お父様も……本当は、この国から離れたいのではないですか?」


その問いを口にしたのには、理由があった。


ゲームの中で、ルノアは何度も父ラルフの娘への深い愛情を見てきた。


それが、いつも羨ましかった。


けれど、ルノアが魔界の森ENDを迎えるたび、物語の終わりには、父ラルフの後悔と懺悔が何行かにわたって描かれていた。


そこには、まるでラルフが本当はこうしたかったのではないかと思わせる言葉が残されていた。


――この国を離れたかった。


それが、正解に近いのではないか。


ルノアは、そう考えるようになっていた。


ラルフは、エミリアとの約束を守るためだけに宰相を続けているのではないだろうか。


ルノアが、自分の好きな相手と結婚できるように。


そのためには、自分が宰相として力を持っていなければならない。


ゲームの中のラルフは、いつもそんな思いを抱えているように見えた。


けれど、今のルノアが望んでいるのは、結婚することだけではない。


誰かに決められた未来ではなく、誠実に、真面目に生きていくこと。


そして、何よりも魔界の森ENDを回避することだった。


もう、元凶となるアテリアナ伯爵家のマリナもいない。


ヴァリー伯父様も、自分自身の意志で自由に生き、国を守りたいと話していた。


ならば――。


宰相として国に残り続けることは、本当に父が望んでいることなのだろうか。


ルノアは、それを確かめておきたかった。


自分の未来だけではなく、父自身が望む未来についても。


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