13 茶会後のルノアの変化
実は魔鳥便などの使役は、本当は便利な道具と同じだ。
魔力を使い続けることになるから、使う時に作って、使い終わったら消してしまう。
家族として大事にしている者を、ラルフは見たことはない。
冒険者や魔術師の中には、魔獣をテイムしてパートナーとして自分を守らせている者もいる。
使役の福がルノアの家族感情や、下の者を大事にする心を、育てる事に役立つのではと考えたのだ。
元々ルノアは幼く我儘で、かなり周りを困らせていた。
王宮の茶会後から急に大人びて…冷静に周りを見て、話すようになった。
元々性格も苛烈な高位貴族の一面が、殆どだったのだ。今は全くその激しさがなく穏やかになった。
その違和感も消えない。ラルフはなぜかエミリアの言っていた事を、思い出していたのだ。
「女の子は急に成長する時があるの。違和感を感じるかもしれないけど。
自分の立場を考え、変わったら、じっくり様子を見てあげて。辛そうだったら、寄り添って欲しいの。
そしてどんなきっかけだったか、聞いてあげて欲しい。今までの行動が恥ずかしいと思っているなら、慰めてあげて。
私もラルフに会って凄く変わったでしょ?恥ずかしかったけど。」やはりルノアに聞こうと思った。
「ルノア。私は茶会の後からルノアが、急に大人びてしまったと思ったんだ。
何かきっかけがあったのかい?誰かから何か厳しい言葉を言われたのかい?
言われたならお父様が相手の真意を聞くから、話して欲しいんだ。何もなければ無いでも大丈夫だよ。」
あっと驚いた顔をしたが、苦笑いしながら話し始めた。
「サリド殿下が、私を嫌なものを見るような目で見たの。私は凄く楽しみにしていたのに。
王族だからといっても、私は公爵令嬢でしょ。
そんな態度を誰からもとられた事が、無かったから驚いたんです。
私が何か嫌な事をサリド殿下にしたのかな?でも考えても男女で学び舎が違うから。
お話したことも無かったし、学園で女の子とサリド殿下の噂話はしてたけど…悲しくなりました。
私は今までどうだったんだろう?って考えてしまったの。
そしたら自分が我儘で、横暴な子供だったと、気が付いて。恥ずかしくなってしまいました。」
ルノアは父から聞かれるだろう質問の答えを、準備していたのでそのまま答えた。
実際サリド殿下には嫌な顔もされたし、無視もされた。
学園でもサリド殿下に相応しいのは、私しかいないでしょ?の態度だったから。
絶対私が悪いと思う。
お父様の顔を見たが…ちょっと怒っているかも?のお顔だった。
「家は王家に舐められているな。考えを改めなくてはならないな…」ラルフは小さく呟いた。




