138 ドワーフのナイン
「なぁその耳のやつ…どうなってるんだ。」
「お父様。一つお渡ししてもよろしいでしょうか?」
「あぁいいよ。水ちゃんに連絡頼んだけどクローは予想してたみたいだ。だから気にせずに必要だと感じた人には必ずその場で渡してくれと言われた。そのかわり私達が今日買う物の支払いはナインに決めてもらおう。それでいい?ナイン」
「えっ良いのか!楽しみだ。これは買えるのか?」 「あぁ来月から公爵家の商会を通して予約販売の商品だ。商会ギルドに世界商標登録してるから良かったらナインも作ってみてくれ。ルノア気になるものは気にせずに付けてあげてくれ。子供の頃ナインに錬金術を学んで苦手を克服出来たんだ。恩師でもある。」
「はい。では心身体結界 呪術毒返し 内臓身体強化 浄化 ヒール 修復 イヤーカフ 金色ハンマーと炎 」ルノアの掌の上に金色のイヤーカフに炎とハンマーのデザインが入った物が一つ小さな光の中で出来上がった。それをそっとケースの上に置いた。「エリア強化結界」と静かに呟いた。
ナインはじっくりと見て純度の高い鉱物なのかと鑑定しても「竜神様の愛し子の贈り物」としか出なかった。「あぁ耳のくぼみに引っ掛けているのか…凄いな…えっ古傷の腰と肩が痛くない。あれ!?お腹も痛かったのに…なぁエリア強化ってまさか…」
「ルノア…全部でなくても良いので説明してくれるか?」
「はい。工房が古くなってきていて…建物が老朽化で今崩れてもおかしくなかったので…修復して強化しました。建物の素材を再利用して強化してますので違和感が無いように調整しました。あと内臓がお疲れのようだったのでヒールを。あと残念なことをお伝えしないといけません。今呪術毒返しをいたしました…ナイン様が…」
「ナイン!ナインと呼んでくれ!」
「ナイン…心を傷めないか心配です。余分なことをしてしまったら申し訳ございません。お好きなお酒も程々に健康に気を付けてよいお仕事で皆をお守り下さい。よろしくお願いいたします。」
「あぁ…やっぱり…気が付かないふりをしていたけど…分かった。これが運命なんだな。俺の作るもので冒険者の命を守り生活に便利な物で民の生活を助ける。酒も少しだけだぞ本当に少しだけ減らす。誠実に生きる。この炎とハンマーに誓う。ありがとう。愛し子」複雑な笑顔だった。
「ナイン大丈夫か?」
「ナインも誘拐の危険があります。今は何も無ければそれで良いのですが…この魔道具通りの安定をお祈りして…魔術魔法や精霊魔法や呪術言霊にも対応した結界を張らせていただきました。どうか安全に穏やかにお過ごしてくださいませ。」そこに福ちゃんが移転してきた。「ルノア何した?危険な魔力の使い方だよ。」すぐにルノアを抱きしめて魔力を譲渡した。
「福ちゃんお帰り。楽しかったかな?学園長先生は喜んでいたでしょ?良かったね。心配かけてごめんね。」
「ありがとうルノア。楽しかったよ。うん。分かったよ。大丈夫なんだね。良かった。あっ!」
「あぁ神獣様か…白梟様とは懐かしい…可愛い…ふわふわ…ドワーフのナインだ。ナインと呼んでくれ。学園長先生とはシェットか?元気ならば安心した。」
「ナイン。うん。シェットのお友達なんだね。福ちゃんって呼んでいいよ。クローが心配してるから行ってくるね。またねナイン!」
福ちゃんは移転していった。




