128 新しい香木の織物
最初にマクアリール公爵領で一番大きな街道にある公爵家が出資経営しているお店に入った。
衣装と宝飾店が一緒になった豪華なお店だ。
「ルノア様はじめまして。ご卒園おめでとうございます。オハギも美味しくいただきました。
ありがとうございました。エミリア様の時からお二人の衣装を担当しておりますイマルと申します。
平民からお声かけすることはありえないのですが…公爵様からエミリア様の時と同じようにと言われまして…。
少し緊張しております。サライ様もデザインの提案いつもありがとうございます。」
「サライと分かるのですね?」
「はい。皆様に驚かれるのですが全くお顔が違いますから…」サライも笑顔だ。
「今日はお父様とお揃いの衣装をとお聞きしております。
新作織物の生地が手に入りましたので一番にお見せしたくて…」
「あぁ…いいなぁ香木の香りがするな…。心が澄んでいくような珍しい。
東の布かな?ルノアこれで作っても大丈夫かい?」
「はい。ルド様のタイやスカーフやお揃いのリボンも私のお小遣いから出したいです。
この生地に合う刺繍糸も欲しいです。」
「分かりました。こちらは東大陸タハナヤ森林国の御品になります。刺繍糸もございます。
邪気を祓う匂いを息苦しく感じる方は近付けないそうです。
今でも冒険者は魔獣避けに使われています。
最近になって悪意や攻撃心のある方にも効果があると立証されました。
世界中でドレスや男性衣装の生産が追いついてないとお聞きしていましたが…。あの公爵様どなたかお知り合いの方がいらっしゃるのでしょうか?当店は毎回大量購入や定期購入ができるので大変助かるのですが…」
「あぁ。この布は別名は「真意の布」と言われていてな…。健全な経営店にしか置けないんだよ。
ほら匂いがあるだろ?衣装店にも経営とか色々な思惑もあるから…。
扱える店が少ないのが現状なんだよ。だから面談も楽でしよ?」
「あっ…たしかにそうです。ここ最近も沢山面談に来られましたが…。
合格はムナさん一人です。ムナさんご挨拶できますか?普通のお店ですと入店してすぐのご挨拶なんてありえないのですが…すみません」
「はじめまして。ムナです。よろしくお願いします。」
「はい。ルノアです。よろしくお願いします。
お父様ここはしっかりと安全確保しないといけないですね。
防犯が足りていないです。イヤーカフも置いてもらうのでしたよね?
技術者も誘拐される危険があると学園長先生からも教えていただきましたから心配です。」
「そうか…いまはカーナリアン王国内は年内自粛だから、暇なのかと…。
失礼したな。海外からの注文が多いのかい?」
「はい。この人気の布を扱える店が国内ですと二店、国外ですと15店舗程です。一番近いヨーリアン帝国も二店舗と聞いております。
ヨーリアン帝国からの注文が多いですね。
関税の関係もあるのでかなりお高くなるのですが…。ヨーリアン帝国よりは安いそうです。当店の注文は現状国内三割国外七割です。エミリア様とお約束してますから、従業員の健康と生活を守りながら余裕のある納期となっております。」




