127 お父様とはじめての買い物
今日は待ちに待ったお父様との初めての買い物だ。
ルノアは朝早くに目が覚めユキライアナ侯爵家の魔導初期本にお母様が書いたメモを書き写していた。
前に自分が書いたメモ紙も、ゲームの中のレアアイテム等書いてあるが、残念ながらよくわからなくなっていた。
田中祐希の記憶も思い出せなかった。大人になって子供の頃を自然と思い出せなくなっていくような…
ただ命の調整を終えてから時の流れに鈍感になっていく感覚があった。
心身共にゆっくりと穏やかに毎日を過ごせているのであまり気にならなかった。
今日はラド様から送られたきた大量のドレスの中から、薄紫色の小さな濃い紫魔石が胸元に散りばめられ膨らみの小さな膝下ワンピース。
白銀のリボンを足首で結ぶ形の濃紫色の足先が丸い布靴をサラクが選んでくれた。
全部お任せにした。延々とサライとサラクが髪型やドレスや小物に至るまで真剣に話し合っているのを見て怖くて。(内緒だが)
口出しは出来なかった。玄関でお父様が待っていた。
「あぁ可愛いな…立派なレディーだな。しっかりエスコートをしないと。
本当相変わらずクローの全力感が半端ないな…」苦笑いだ。
お父様も余裕ある大人魅力満載な装いで、差し色はお母様の魔力石で愛おしそうに触りながら目を細めた。
「私の決めた散策案にお任せていただけますか?レディー?」
「はい。もうお父様ったら。いつも通りにして下さい。恥ずかしいです。」二人で笑いあった。
お父様にエスコートされ馬車に乗り込んだ。
「マラド殿下のことなんだがどうすることが一番だと思う?今後の事も考えてなんだが…」
「二人で会うことは私が嫌なので…ただお父様と同席の上で現状をお話するのが一番だと思います。
ラド様とは直接話していないので…福ちゃんにラド様にお任せしたいと話しておきました。
お父様にもお話がありましたでしょ?」
「あぁルノアと決めて結果教えて欲しいと言われたよ。
まだ公表出来ないから同席はしたくても出来ないとね。
ロバート国王夫妻もお子様達も皆魔力が高いから。
クローが守りに気がついて謝罪されるはずだよって話してたよ。」
「では一度三人でお会いしてお話をしましょう。
流石に何度もお断りしたとなるとお父様も少し気不味いのでしょ?
お仕事をお願いした立場だから…。
昔から優秀な三兄弟に目をかけていらっしゃったから…久しぶりにお話をしましょう。」




