122 三兄弟其々の得意なもの
カーナリアン王国新国王の即位の礼は行わないことは決めていた。
ある地域だけではあるが土地や仕事を失った人はいたし領民感情を刺激したくなかった。
これが一番だが無駄な出費を抑えたいのとまだ貴族の動向がわからなかったからだ。
前宰相の残された書類に書かれていたことを参考にするつもりであることは子供達にはつたえた。
長男ハルドが王太子で次男マラドが宰相を三男ナイドが外相として発表予定だった。
ただ子供達の意思確認をしていなかったことを謝罪しながら聞いた。長男が苦笑しながら言った。
「父上。今更ですよ…三人ともちょうど話していたんですが…
私達三人初めて前宰相様にあった時に言われていたんです。
前王太子の側近を決める王城での昼のお茶会で。
初めてあったにも関わらず私達の学園の成績を知っておられましたよ。
誰が王太子になっても良い父上のような誠実な人柄と優秀な兄弟だと。
長女、次女様に側近などは任せ、自分自身の為に王城で働いて勉強しておきなさい。
其処から兄弟でも話していたんです。なぜかと…」
次男三男も頷いて「長い時間をかけて話し合い、時には喧嘩もして誰もが王になれるようにと思って勉強してきました。
やはりハルド兄さんには敵わなかったな。でも私達が気が付かなかった得意なものを前宰相様から言われて…。
私は次男で間に挟まることが多かったから空気をよむことに長けていると。
調整交渉が上手で天性だから宰相むきだと…」
「私は二人より耳が良いことを凄い事だと…。
言語の成績は私より早く習得していると褒めていただきましたね。
劣等感が長くありましたから…。伝説の学園の先輩に褒められてやる気を取り戻して。
卒園の年には習得言語数を前宰相様を抜いたんですよ。
翻訳魔術や魔道具の開発にも父上には内緒だぞと。
随分助けていただきました。」
「そうだったんだな…我が家が翻訳魔術と魔道具で財政が安定していたのもマクアリール公爵様のおかげだったのか…」
次女も相手が収監され婚約は無くなった。ヨーリアン帝国から支援で来ていた魔術医師の侯爵家の跡取りが番とわかった。来年嫁ぐことも決まっている。
長女は、二年前に留学先で知り合った西大陸のタサノア国第二王子と結婚した。
長男次男と生まれて、お世継ぎ問題もなく幸せな便りが届いたところだ。
王太子となった長男は竜皇国の公爵家の次女とヨーリアン帝国の学院で知り合い番結婚をしている。子供は二男一女と後継もいる。
三男も未成年の番がいて相手の成人を待ち結婚予定だ。
次男マラドだけがまだ婚約者がいなかったが、マクアリール公爵家ルノア様との婚約を本人から言われて打診もした。
ただ血が濃くなることの懸念と番結婚をさせたいと話を聞いていた為、息子にも伝えていた。




