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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第4部 魔王討伐編
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第92章 親友

アサミ『お待たせ…と言っても退屈はしてなかったと思うけど…』


マリー『えぇ…魔王様のデレデレした顔を見る度に何度乱入してやろうと思った事か…』


アサミ『冗談でもやめてよね…貴女を天界に連れてきた私の責任になるんだから…』



カズマサと入れ替わる形でアサミと対談するマリー…


これはマリーが今後の予定を女神である彼女に伝える為の対談であり


今までは魔王であるカズマサがやっていた仕事だった。



アサミ『魔王軍総出でブラドゥークを襲撃…私を拉致して勇者パーティが魔王城に乗り込む…あれ…前にこんな事あったような…』


マリー『それは言わないで…あの時の私は必死だったから…』


アサミ『盗賊のジャックさんが私を救出…後はいおりんが魔王と闘って残るメンバー同士で総力戦…無難なところだね…』


マリー『大まかな流れは無難だけど…内容には魔王様の希望が詰め込まれてるわ…可能な限り叶えて欲しいの…』



最終決戦となる日の打ち合わせ…

マリーは彼の願望を全て叶えるつもりであり


中でもアサミが気になったのは

冒険者の少女であるユキを最終決戦に同行させるところだった。



アサミ『ユキちゃんはまだ16歳の初心者だよ?何か理由があるの…?』


マリー『彼女は8年前に魔王軍がブラドゥークで惨殺した少女の妹なの…姉の仇を討ちたくて冒険者になったと聞いているわ…』


アサミ『初耳だよ…ずっと転生者だと思ってた…』


マリー『最後くらいは魔王として極悪非道な一面も見せたいと言っていた…パーティ同行が不可能なら…私は彼女の拉致も検討するわ…』



カズマサがマリーに話した希望は大きく分けて3つであり


女神でありギルドのアイドルでもあるアサミの拉致監禁

かつて魔王軍が惨殺した少女の妹ユキのパーティ同行

最終的には勇者イオリとの一騎討ちによる敗北。



マリーはその全てをアサミに伝えたが


彼女の極悪非道な一面も見せたいとの言葉に軽く不安を感じる事となった。



アサミ『極悪非道な一面って…監禁されるの私だよね!?』


マリー『そういう事になるわね…魔王様は前世で貴女の大ファンだったと聞いているから…ふふっ…レイプされちゃうかもしれないわね?』


アサミ『さ…さすがにそれは嫌だよぉ…』



マリーの言葉に青ざめるアサミ…


無論それは彼女の冗談ではあるが

魔王の言葉に不安があるのも事実であり


その詳しい内容まではマリーも聞かされていなかった。



マリー『冗談よ…魔王様は絶対そんな事しない…少なくとも私達を悲しませるような事は絶対しないわ…』


アサミ『本当…?』


マリー『本当よ…そんな事をするくらいなら…彼は討伐される道なんか選ばないわ…』


アサミ『……』



詳しい説明が無くとも

マリーは魔王であるカズマサを信じており


そんな彼女を見たアサミは

親友である彼女の変化を染々と感じていた。



アサミ『ふふっ…それにしても…貴女がここまで入れ込む人が現れるなんてね…』


マリー『あら…私は貴女と違って…昔から友達は多い方よ?』


アサミ『良く言うわ…その友達を改心させたのは私でしょ!』


マリー『そうよ…麻美…貴女はいじめられっ子だった私を救ってくれた正義のヒロイン…私の憧れの存在だったわ…』



アサミの一言から始まる思い出話…


昔から華奢で小柄だったマリーは典型的ないじめられっ子であり


そんな彼女を自らの承認欲求を満たす為に助けた事が2人の関係の始まりであった。



元々はアサミの付き人である天使としてこの世界に来たマリーだったが


女神の付き人をしている時に出会った魔王ゼロとの交流をきっかけに魔王軍の側近としての道を選び


道が違う彼女を超えようと努力していた。



マリーの精神が時々不安定になるのは元々いじめられっ子だった少女が強大な力を持ってしまった故のものであり


それを理解しているアサミは

例え自らが殺されかけても彼女を信じ続け

結果としてそれはゼロ・ワールドを救う事に繋がっていた。



アサミ『真理…貴女は彼が居なくなった後はどうするの…?』


マリー『新しい魔王様の側近として魔王様の意志を継ぐわ…』


アサミ『そう…残念…私としてはまた天界で一緒に居たいと思ってたんだけどね…』


マリー『あら…それなら貴女を部下にしてあげても構わないわ…魔王城で一緒に居られるわよ?』


アサミ『さすがにそれは無理だよ…女神が魔王になった前例はあるけど…部下は許されないわ…』



本音か冗談か…


2人はお互いに自分の元へ来るよう告げたが

その話は平行線のまま終わりを迎えた。



アサミに魔王軍としての適正が無いのは勿論

マリーに女神の適正も全く無く


親友である2人は近いようで交わる事のない平行線を歩んでおり


それは出会った時から始まり

世界の壁を越えても変わる事はなかった。



アサミ『それじゃ…次に会う時は敵同士だね…?』


マリー『そうね…貴女がどんな目に遇わされるか楽しみにしてるわ!』


アサミ『あはは…あんまり痛いのは嫌だなぁ…』



共に地上へと戻り

最果ての拠点にて別れる2人


アサミはブラドゥーク

マリーは魔王城へと


それそれが帰るべき場所へと戻っていった。



最終決戦まで後540日…


マリーは準備を整えると同時に

魔王との残された時間を過ごす事となり


魔王であるカズマサも

彼女に対する愛情が日に日に強くなっていった。






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