第74章 女神と竜魔王
カズマサ『マリー…フィディオ…待ってろ…必ず助けてやる!!』
バルフートと合流したカズマサとアサミは、マジックポースの指す天空城へと突き進み
道中にて
カズマサは自身の身体に仕込まれた交信機によってマリーの断末魔を聞いていた。
天空城の前にて彼らは門番となっていた3大天使と交戦する事となり
時間が無い事を悟ったアサミは
天使達の足止めを1人で引き受けるべぬ足を踏み出した。
カズマサ『懐かしいな…麻美ちゃんの守護天使か…』
アサミ『時間がないわ…ここは私に任せてカズ君はマリーをお願い!』
カズマサ『無茶だ…奴らの強さは君が一番良く知ってるだろう!?』
アサミ『だからだよ!ここで時間を稼がれたら間に合わない!』
カズマサ『だ…だが…』
アサミ『やっぱり私…パーティプレイは苦手なんだな…』
1人で残ろうとする彼女に反発するカズマサ
そんな彼を見た水の女神は自身が最も得意とする結界魔法を発動し
結界に包まれたフィールドは霧によって視界が遮断されていた。
アサミ『霧雨の孤独!!』
霧雨の孤独…
その名の通り
彼女の結界は凄まじい濃度の霧でパーティプレイを妨害する女神にあるまじき魔法であり
視界を奪われたカズマサは彼女の援護をする事が不可能となっていた。
カズマサ『麻美ちゃん!!』
アサミ『これなら君は針の指す道を進む事しか出来ない…大丈夫だよ…すぐに追いつくから!』
カズマサ『くっ…わかったよ…必ず2人を助けるから!!』
アサミを残して先へと進むカズマサとバルフート
霧によって分断に成功したとは言え天使達の力は強大であり
彼女は何とか足止めをする事となった。
天使兵A『あの霧魔法はマミ様の!?』
天使兵B『リベリオンと結託したのかもしれん!侵入者を止めるんだ!!』
霧の結界は天空城にも影響を与え
城の警備をしている天使兵達は侵入者を警戒する事となったが
憧れの女神から親友を託された魔王は凄まじい勢いで強行突破する事となり
天使兵達から攻撃を受けつつも
彼の必殺剣が炸裂した。
カズマサ『どけっ!!魔炎斬!!!』
傷つきながらも天使兵達を倒したカズマサは、結界の影響から外れた地下へと突入する事となり
天使達の警備はなかったものの
今度はリベリオンが配備したバルフォースゼロ達が彼に襲いかかってきた。
マリーの為…フィディオの為…
カズマサは何戦でもする覚悟を決めていたが
そんな彼を制止したのは
既に満身創痍となっている竜魔王だった。
カズマサ『バルフート!?』
バルフート『恐らく私が闘えるのはこれが最後だ!早く2人の所へ!!!』
カズマサ『最期に聞かせてくれ…どうして俺なんかの為にそこまで…』
バルフート『寿命を減らしてまで私を召喚したのは魔王様ではありませんか!ならば魔王様の為に尽くすのは当然!!炎魔王の量産兵よ!!この竜魔王の最期の力を見るがいい!!!!』
バルフートの言葉に涙を隠せないカズマサ…
4体ものバルフォースゼロを引き受けたバルフートは自身の全てを賭けて最期の闘いへと望む事となり
カズマサは地下牢の目前にて
2体のバルフォースゼロと交戦する事となった。
カズマサ『麻美ちゃんが3体…バルフートが4体…魔王の俺が2体すら倒せないでどうする!!いくぞ量産型!!』
バルフート程ではないがこれまでの闘いでかなりダメージが貯まっているカズマサ
迫り来るバルフォースゼロとも互角以上に渡り合ったが
その体力は既に限界を超えており
バルフォースゼロの暗黒魔砲を受けた彼は思わず膝をついていた。
カズマサ『ぐっ…俺は炎魔王バルフォースの力を継いだんだ…こんな量産型に負けるわけにはいかない!!』
バルフォースゼロ『!?』
カズマサ『暗黒魔炎爆撃!!!!』
それは今の彼に放てる最強の攻撃魔法…
牢獄の中のマリー達に被害が及ばぬよう範囲を絞ったその爆裂魔法は、2体のバルフォースゼロを跡形も無く消滅させた。
既に体力も魔力もほとんど残っていなかったが
彼は地下牢獄への扉を破壊すると磔にされているマリーを発見する事となり
これまでに無い怒りの声をあげた。
カズマサ『リベリオン!!!貴様ぁ!!!!』
怒りのままにリベリオンに襲いかかるカズマサ
リベリオンとしては戦力の大半を破壊された上に作戦も破綻した最悪の事態であり
魔剣を抜いたリベリオンもまた
彼と交戦する以外に道は残されていなかった。




