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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第3部 円環の騎士団編
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第65章 真実の魔王と女神

カズマサ『普通とは違う?どういう事だ…?』


アクエリア『まずこの世界は球体ではない…世界の中心には魔王城が存在し世界の端は氷に覆われた無の大地によって閉ざされているんだ…』


カズマサ『閉ざされているとは気になる言い方だ…まるで閉じ込められているみたいな…?』



アクエリアによって最初に語られたのは世界の構造であり

言葉の中に違和感を感じたカズマサはすぐに問いかけた。


彼の考えは見事に的中しており

その言葉に対して


彼女はすぐに答えを告げた。



アクエリア『そう…閉じ込められているの…この世界の人間やモンスターはね…』


カズマサ『どういう事だ…?』


アクエリア『この世界のモンスターは皆他の世界で罪を犯した生物が記憶を消されて転生した存在…君も召喚の禁術を使ったでしょう?』


カズマサ『なっ…』


アクエリア『更に人間達のほとんどは他の世界からの転生者…この世界で功績を残した人間は死後…よりレベルの高い世界に転生したり…王族としてこの世界に再び生を受けるんだ…勿論…例外を除いて記憶は消されるけどね…』



アクエリアの言葉を聞き頭の中で線が繋がるカズマサ


魔王軍のモンスター達が魔王の命令に絶対服従なのはその為であり

罪人の魂は禁術によって何度もリサイクルされている状態だった


言わばこの世界は大規模な刑務所と学校を兼ねたような物であり

彼女の言う例外がカズマサやマリー等の女神の手によって直接スカウトされた人物だった。



カズマサ『なるほど…直接麻美ちゃんにスカウトされた俺やマリーは例外って事か…』


アクエリア『そう…この世界は大規模な刑務所みたいな存在で…君はその管理人に選ばれたんだ…そして今…この世界は消滅の危機を迎えている…』


カズマサ『あぁ…闇魔王リベリオン…奴を倒さなければ…』


アクエリア『リベリオンのせいだけじゃない…天界における会議にて神々はこの世界のリセットを決めたんだ…近い将来…この世界は女神令によって1度消滅する…』


カズマサ『リセットだと…?それ…麻美ちゃんは知ってるのか!?』


アクエリア『知ってるよ…だから彼女は今仲間を避難させる準備をしてるんだ…最低でも…自分が連れてきた人間だけでも天界に逃がす為に…』


カズマサ『……』



女神令による現世界のリセット…

アクエリアはその事実を魔王であるカズマサに話した。


彼女の目的はかつて自らが担当したこの世界を守る事であり

円環の騎士団(エターナルナイツ)にスパイとして潜り込んだのもその為だった。



アクエリア『リベリオンもかつてはこの世界を担当した女神…自らの邪心が原因で魂をこの世界に幽閉された彼女は復活を機に神々へ復讐しようとしている…各地の人間を禁術の生け贄にしては天界へ攻め込む兵力にしてるんだ…』


カズマサ『ふざけるな…!!神々もリベリオンもこの世界を…生物の命を何だと思ってやがる!!!』


アクエリア『魔王君…』


カズマサ『今この世界は麻美ちゃんの担当で俺は魔王だ!!どいつもこいつも外部からの侵略者と変わらない!!そう言う事なら俺はリベリオンも神々も全て叩き潰してやる!!』



事実を知り凄まじいまでの怒りを見せるカズマサ

その怒りは彼の良心すらも焼き尽しかねない程であり


心に宿った怒りの炎に呼応するかのように

カズマサの愛剣は炎に包まれていた。



バルフォース『力が欲しいか…魔王カズマサよ…?』


カズマサ『その声は…炎魔王バルフォース!?』


バルフォース『今の俺は炎の魔剣バルフォースだ…貴様に敗れた際…俺は我が名と同じ名を持つ魔剣に魂を封印したのだ!』



炎魔王バルフォース…

マリーの力を得たカズマサの剣に敗れた彼は、自らの魂をカズマサの魔剣に封印し

これまでの闘いを魔剣から傍観していた。


そんな彼もリベリオンや女神令の話を聞いた以上は黙って見ているわけにはいかなくなり


自分を倒した魔王カズマサに力を貸すべく動き出していた。


ゲームを楽しんでいた彼もまたリベリオンに利用されていただけであり

バルフォースもまた

カズマサの考えに共感を持っていた。



バルフォース『貴様は俺を倒した魔王だ…この世界を支配するのは貴様であってリベリオンでも神々でもない!』


カズマサ『バルフォース…』


アクエリア『僕も同じ考えだよ…今この世界を担当しているのはマミであって他の神々やリベリオンじゃないし今の魔王はカズマサ君だ…それに僕が100年の月日を過ごした世界を消させるわけにはいかない!』



アクエリアとバルフォース…

2人の言葉から自分が背負っている物の重さを理解するカズマサ


会話を終えた3者は地上へと戻る事となり


霧の晴れた地上では

竜魔王バルフートがホルスを保護して待機していた。



バルフート『リベリオンは全戦力をエターナルベースへ集結させた…念のためホルス王子を保護したがその必要は無かったようだ…』


カズマサ『バルフート!?どうしてここに!?』


バルフート『有能な側近が教えてくれたのだ…彼女に感謝するのだな…』


カズマサ『マリー…まさか!!?』



バルフートの言葉を聞いた彼の脳裏に蘇るモニター事件

彼が自らの周りを調べるとどこからともなくマリーの声が響き渡り


彼女の声から衝撃のメッセージが告げられた。



マリー『魔王様…失礼を承知で新型の交信機を設置させて頂きました…』


カズマサ『マリー!そう言う事は事前に…!』


マリー『だって魔王様…事前に伝えたら私に遠慮しちゃうじゃないですか!?』


カズマサ『……』


マリー『事情は全て聞かせて貰いました…こちらは私に任せてそのまま動いてください!』


カズマサ『マリー…』


マリー『心配入りませんよ…話を聞いていたのは私だけです…大丈夫…またいつもの日々に戻れますよ!』



交信機を通じて聞こえていた声はその言葉を最後に途絶え

カズマサは現地のメンバーとそのまま行動する事となった。


どうやらハートとファントムは最後の輸送を護衛する為にブラスターで待機していたようであり


既に全戦力は円環の騎士団(エターナルナイツ)の本拠地である

エターナルベースへと集結していた。




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