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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第3部 円環の騎士団編
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第61章 最果ての氷土

カズマサ「こ…ここは…?」


トモスケ「魔導戦艦の中だ!どうやら上手く言ったようだな…?」



魔導戦艦の司令室に移動させられたカズマサ達6人


既に戦艦は魔王城を出港しており

リベリオン達もこの戦艦へピンポイントでワープする手段は持ち合わせていなかった。



トモスケの言葉で彼に救われた事を知ったカズマサだったが

彼に協力したもう1人の姿はどこにも見えなかった。



トモスケ「そういえばゲイルはどうした?この救出作戦は奴発案で…」


フィディオ「ゲイルさんは…私を逃がす為に魔王城に残りました…」


アサミ、マリー「!!?」


フィディオ「ごめんなさい…私が足を引っ張ったばかりに…」



フィディオの言葉に思わず耳を疑うアサミとマリー

旧知の仲であるゲイルの行動に驚きを隠せない2人だったが


彼の行動は魔王に対する忠誠心から来たものであり

その重さを感じたカズマサは思わず震えていた。



カズマサ「ゲイルだけじゃない…魔王軍の面々はこんな俺の為に命を捨てて尽くしてくれている…この闘い…絶対に敗けられん…」


トモスケ「だが既に全世界は奴らの手に落ちたのだろう?」


カズマサ「そうだな…まずは拠点となる場所を見つけねばならん…このまま海上に居てはいずれ食糧が尽きる…そうなる前に手を打たねば…」



脱出には成功したが絶望的な状況に変わりは無く


頭を抱えるカズマサ

世界のほとんどの国は滅亡してしまった後であり


補給拠点が無ければ反撃する事も不可能であったが

この状況を打開したのは

勇者であるイオリの一言だった。



イオリ「橋田君…この針の先に向かってくれる?」


トモスケ「これは…方位磁石か?」


イオリ「これは私の仲間が開発したマジックポース…魔力を登録した者を指し続けるコンパスだよ…この針の先に私の仲間がいるはずなんだ!」


カズマサ「仲間って…盗賊のジャックと武闘家のマヤだろ…?言っちゃ悪いがこの状況下で戦力になるとは…」


イオリ「この状況下だからこそ盗賊が本領を発揮する時じゃない?」



他に行く宛も無く

ポースの示す航路を進む戦艦


意外にもマリーやアサミもジャックを高く評価しており


反対意見が出ないまま

戦艦は西の方角へと爆走した。



現在ジャック達は死の大地にて過酷なサバイバル生活を送っており


本来なら生活出来るはずのない環境で

彼らは見事に生活の拠点を完成させていた。



ジャック「よし…これで飲み水と食塩…後食糧の魚は確保出来たな…」


アザエル「キャラベル船の破片で最低限の寝床は作れそうだ!氷土とは言え直じゃなければ何とかなるもんだな!」



盗賊のジャックと駄天使アザエルは見事に最低限の生活基盤を完成させ

アルテミスは天使の眼を用いて救助の船を探していた


世界の果てと言う事もあって簡単には見つからなかったが

3人は遭難していた事で円環の騎士団の侵略から免れており


彼らは草の1本すら存在しない死の世界で1週間の時を過ごす事となった。



ジャック「う~ん…さすがに流氷で大陸に戻るのは不可能か…」


アザエル「だが他に選択肢は…」


アルテミス「2人とも朗報よ!船がこっちに向かってるわ!!」


ジャック「本当か!?よし!廃材を燃やして煙をあげるんだ!」



漂流から1週間後


魔王軍の戦艦は世界の果てでサバイバルをしているジャック達を発見する事となり


衰弱していた3人は戦艦内にてアサミから治療を受ける事となった


敵陣営であるはずのアザエルとアルテミスだったが

2人を攻撃しようとするものは1人もおらず


アルテミスから説明を受けたカズマサは二つ返事で受け入れる事に決めていた。



カズマサ「そいつは気の毒だったな…この戦艦の浴室には温泉が完備されている…温まって来るがいい…」


アルテミス「あ…ありがとうございます!魔王様!」



冷気で衰弱していた彼女を温泉へと案内するカズマサ

元敵陣営の少女に対してあまりに無警戒な行動ではあったが


彼女が疑われずに済んだのは間違いなくジャックの力だった。



ジャック「俺が言うのもあれだがあいつは円環の騎士団の一員だぞ?見張りの1人くらいは同行させるべきでは?」


カズマサ「彼女は白だよ…本気でスパイをする気ならターゲットにお前なんか選ばないさ…」


ジャック「何だその理論は!?」


カズマサ「今世界は円環の騎士団の手によって滅亡の危機にある…既に世界各国は奴らの手に墜ちた…俺達がマジックポースを頼りにここまで来たのはジャック…お前の力を借りたいからだ!」



アルテミスが入浴してる間に事情を説明するカズマサ


ジャックが騎士団の2人を味方に引き込んでいたのは、他のメンバーからしてみればスーパーファインプレーであり

彼らが氷土でサバイバル生活をしていたのも状況打開のヒントへと繋がった。



カズマサ「この氷土は大陸とは違うのか?何もないように見えるが…」


アサミ「この氷土は世界の果て…草の1本すら存在しない死の世界だよ…」


カズマサ「世界の果て…?」


アサミ「そう…この世界は私達が居た地球と違って丸くないの…まるで牢獄みたいに死の世界が世界を覆っているわ…」



女神であるアサミから語られる氷土の秘密


この世界を創造した神々もこの氷土は、生物が活動する前提で創ってはおらず


それを聞いたカズマサは迷う事なくこの地に拠点を造る事を提案した。



水の女神であるアサミ

草の国の女王であるフローリアン

サバイバルの達人であるジャック


全てのピースはこの場に揃っており


名も無き死の氷土にて

反撃の狼煙が上がる事となった。





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