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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第3部 円環の騎士団編
63/103

第60章 崩壊する世界

アサミ「はぁ…はぁ…」


カズマサ「麻美ちゃん!?」


決闘空間へと姿を現す憧れの元アイドル


彼女もまたカズマサと同じく円環の騎士団の猛攻から魔法陣へと逃げ込み

その身体はフローリアンよりも遥かに重傷を負っていた。



さかのぼる事、数時間前…


火の国ブラスターもタイダルやプラント同様に円環の騎士団から襲撃を受けており

ロードリッチーとゾーリャの連合軍に襲われた王宮は瞬く間に崩壊していた。



アサミ「ホルス君!!マヤちゃん!!」


ホルス「僕達なら大丈夫!秘密の隠れ家でやり過ごしてみせるから!」


マヤ「アサミちゃんはイオリちゃんと合流して!私…2人の事を信じてるから!!」



崩壊する王宮の中


アサミはホルスとマヤのサポートによって何とかブラスターを脱出し

カズマサのリングを通じてこの空間へと逃げ込んでいた。


彼女の身体は回復魔法で治療出来たのだが

自らを信仰とする国を守れなかったのは女神として許されない事であり


悔しさと悲しさで彼女は泣き崩れていた。



アサミ「私…女神なのに…信仰国のブラスターを守れなかった…う…うぅ…」


アサミの言葉でブラスターの陥落を知るカズマサ


自身の失態で陥落したアルザークを知ってる彼は、いかに絶望的な状況かを理解する事となり


魔王と女神の再会は

お互いの立場が崩壊した悲しい再会となっていた。



カズマサ「ブラスターやプラントだけじゃない…もう…他の国も…」


アサミ「私…女神失格だね…このままじゃ…本当に滅亡させられちゃう…」


カズマサ「1度城へ戻ろう…魔王城で体勢を立て直すんだ…」


アサミ「カズ君…」


カズマサ「この世界の女神は君で…魔王は俺だ…このまま終わりになんかさせない…麻美ちゃん…俺と一緒に闘ってくれ!!」



女神も魔王も関係者ない非常事態に共闘を提案するカズマサ

2人を連れた彼は魔法陣を通じて魔王城へと戻る事となり


両手に花を抱えて帰還したカズマサを見たマリーは

悲しみの表情で彼を罵倒する事となった。



マリー「魔王様!?貴方はこの非常事態に他国の女と遊んでいたのですか!!?」


カズマサ「非常事態だから2人と合流する事になったんだ…で…フィディオはまだしもイオリが居るのはどうしてだ?」


魔王城に集結した4人のヒロインを前に困惑するカズマサ

マリーから事情を聞いた彼はタイダルの陥落を知る事となり


既に残された拠点は魔王城とシュトゥルムに2つしかなかった。


風の国シュトゥルムもバルフートが離れれば滅亡するのは時間の問題であり

状況は極めて絶望的だった。



カズマサ「なるほど…その闇魔王リベリオンとか言う自称元女神を倒せばいいんだな…?」


フィディオ「いくら魔王様でもそんな簡単に倒せる相手ではありませんのよ?私とイオリさんの2人でも逃げるだけが精一杯だったのですから…」


カズマサ「心配するな…俺とマリーは炎魔王バルフォースを倒したんだ…リベリオンがいくら強かろうが奴を大きく上回る事はあるまい…!」


アサミ「炎魔王を…?マリー…貴女…まさか!?」



炎魔王バルフォースを倒したマリーの支援魔法を思い出すカズマサ


アサミが支援魔法の正体に勘づかなければ、間違いなくマリーは再び彼の為に寿命を捧げるつもりであり


次に発動すれば

その命は魔王が任期を終える前に尽きてしまう程に消耗していた。



アサミ「カズ君…マリーにその魔法は使わせない方がいいわ…彼女を失いたくないのならね…」


カズマサ「どういう事だ…?」


アサミ「マリーの魔法は支援魔法なんかじゃない…自身の生命力を他者に送り込む転生魔法…2回目を発動すれば彼女の命は…」


カズマサ「!?」



支援魔法の正体を知り動揺するカズマサ

彼にとってのマリーは既に側近以上の存在となっており

彼女を死なせる作戦など選べるはずもなく


それを聞いたマリーは隠していた事を謝罪した。



マリー「ごめんなさい魔王様…炎魔王を倒すには使うしかなかったんです…」


カズマサ「マリー…2度目の発動は絶対にダメだ…別の方法を…」



作戦会議は振り出しへと戻り

頭を抱えるカズマサ


転生魔法による攻略は不可能に見えたが


残念な事に

タイムリミットが訪れてしまった。



マリー「魔王様!危ない!!」


カズマサ「!?」



マリーの声を聞き飛んで来る闇の剣を回避するカズマサ


魔王城の警備をしていたがいこつ兵達は既にロードリッチーによって粉砕されており

あまりの侵略速度に一同は戦慄する事となった。


ロードリッチーを指揮するのは闇魔王リベリオン本人であり

現職の魔王であるカズマサとは初めての対面となった。



リベリオン「貴様が現職の魔王カズマサか…とてもバルフォースを倒せたとは思えんが…一応それなりの戦闘力を持っているらしい…」


カズマサ「いかにも俺が魔王カズマサだ…お前が勇者の言っていた闇魔王リベリオンか…?」


リベリオン「ご名答だ…我は闇魔王リベリオン…天界を追放されし元女神…そしてこの世界を0から再構築する者…!」


カズマサを前にしてとんでもない事を言い出すリベリオン

彼女の目的は世界を滅亡させた上でゼロから再構築する事であり


この侵略速度は元女神である特権を使った為だった。



イオリ「早すぎる…さっきまでタイダルに居たはずなのに…」


アサミ「彼女はヘブンズゲートで各国に移動出来るんだ…女神の力を悪用した結果だよ!」


リベリオン「貴様が現職の女神マミか…これは悪用ではない…敵となる者を排除するのは天界の常套手段ではないか?」



アサミと同じ移動魔法…


リベリオンはゲートを用いてスタミナの概念を持たないロードリッチーをフル稼働させており


それが高速侵略の最大の理由となっていた。



彼女が魔王城に来た理由は間違いなく魔王の排除であり

既にフィディオは魔力のチャージを終えた後だった。



フィディオ「ロストオブ…きゃああっ!!」


イオリ「フィディオちゃん!?」


後1秒早ければ城全体の時間が止まったいただろう

魔法の発動直前…


フィディオはゲートによって出現した雷魔剣士プリズムハートによって羽交い締めにされ

彼女のか弱い両肩は瞬く間に外されてしまった。



フィディオ「あぁんっ!!痛~いっ!!」


ハート「王女の命が惜しくば全員動くな!」



フィディオが人質となっている間に続々と集結する円環の騎士団


ジャックと行動しているアザエルとアルテミス

そして闘いに敗れたバルフォースとアルゲースを除く8体の騎士が魔王城へと襲来し


個々の実力も数の上でも絶望的な状況となった。


この戦力差ではマリーが命を犠牲にしたところで何も状況は変わらず


次の瞬間

風の刃がイオリの太ももを傷つけていた。



イオリ「うぅっ!!」


カズマサ「イオリ!!」


ファントム「草の国以来ですね魔王さん…まさか勇者や女神と一緒に居るとは思いませんでしたよ?」



草の国を滅亡させた2名の連携攻撃が襲いかかると

全滅するのは時間の問題となり


人質にされたフィディオは気にせず闘うよう懇願した。



無論…フィディオを実の娘のように可愛がっていたカズマサが彼女を見捨てられるはずもなかったが


ある事に気がついた彼は必殺の黒煙魔法を発動させた。



ファントム「同じ手は喰いませんよ!ふんっ!!」



即座に風魔法にて黒煙を吹き飛ばすファントムだったが

その僅か5秒にも満たない時間でカズマサ達6人は全員が姿を消していた。


代わりにその場に残っていたのは砂の魔人ロックゲイルであり

潜伏していた彼はフィディオを逃がす為に突撃していた。



ゲイル「残念だったな…既に彼らは脱出したよ?」


リベリオン「砂の魔人…まさか貴様がそんな手品を使うとはな…」


ゲイル「さて…闇魔王とやらの力を見せて貰おうか!」



ゲイルが使用した手品


それはトモスケを使って6人全員を魔法陣で移動させる呪法であり


フィディオが捕らわれて居なければ自身を含めて逃げる事も可能だった。



魔方陣のゴール地点はかつて大戦で使用した魔導戦艦の中であり


6人はそのまま魔王城を捨てて

海へと脱出する事となった。






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