表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第3部 円環の騎士団編
55/103

第52章 2人の騎士団長

ジャック達がキャラベル船で爆走しているのと同時刻


火の国ブラスターではたった1人の女騎士に壊滅させられる惨事となっており

命こそ奪われなかったが軍としては防衛戦が不可能なレベルにまで追い込まれていた。


戦況はタイダルからの援軍が到着した後も劣勢であり

コロシアムでは騎士団長のサーベラスがダメージで膝を着いていた。



サーベラス「何て強さだ…この私がまるで子供扱いとは…」


アビス「子供扱いなんてとんでもありません…貴方はかつての私と変わらない実力の持ち主ですよ?」



水魔王アビスミラージュ

身長2メートルの長身

水色のロングヘアーとビキニアーマーが特徴の女騎士は、円環の騎士団の中でも炎魔王バルフォースに次ぐサブリーダー格として動いていた。


彼女はその昔に魔王バルフォースを討伐した勇者であり

当時とサイズこそ違うがその姿は全盛期を再現したものであり

魔王補正まで受けた彼女は凄まじい力を発揮していた。


ディーネ「サーベラス!1対1に拘っている場合ではないだろう!助太刀する!!」


援軍として現れるタイダルの騎士団長ディーネ


彼女はそのビキニアーマーと魔槍アクエリアで魔王軍の幹部と互角に渡り合った過去があり

戦力的には国宝である魔槍をホルスが使っているサーベラスより上だった。



挟み撃ちをするようにアビスを挟んで陣形を組む2人

同時攻撃を仕掛けるサーベラスとディーネだったが


アビスは死角からの攻撃を完璧に受け止め

即座に反撃の水魔法を発動していた。


ディーネ「きゃっ!」


サーベラス「ディーネ!?」


水のレーザーにて脇腹を貫かれるディーネ


背後からの攻撃をカウンターされ

思わず悲鳴をあげる彼女だったが


この負傷で彼女はある事に気づく事になり

それを確認するべくもう1度同じ陣形をとるよう声をあげていた。



サーベラス「ディーネ!同じ事をしても君がまた傷つくだけではないのか!?」


ディーネ「正面から2人で攻撃しても結果は変わらない…なら感知スキルの正体を確かめるべきだよ!」


サーベラス「ディーネ…」



同じ陣形で再び槍を突く2人


アビスはサーベラスを魔剣

ディーネを水魔法にて迎撃し


水魔法を胸のアーマーを受けたディーネは傷つきながらも感知スキルの正体を看破する事となった。



ディーネ「ううっ!!」


サーベラス「ディーネ!!もう下がってろ!!」


ディーネ「サーベラス…彼女の周りをよく見て…薄い霧が見えるでしょ…?」


サーベラス「薄い霧…?」


ディーネ「あの霧で攻撃を感知してる可能性が高い…恐らく対多数を想定した魔王用のスキルね…」


アビスの攻撃感知スキル…


薄い霧を身体の周りに発生させ

霧に入った攻撃を即座に叩き落とすそのスキルはディーネの言う通り1対多数を想定したスキルだったが


彼女のスキルは魔王ではなく

勇者としての固有スキルだった



アビス「良い観察眼ですね…ですがこのスキルは魔王のスキルではありません…このスキルの名は蛮勇の霧(ブレイブミスト)…1人で闘う勇者が多数の魔物と闘う為のスキルです…」



1対多数を想定とした勇者の霧


アビスはこの世界の勇者としてたった1人で闘い続け

地上の誰にも認められる事無く魔王の討伐に成功していた。


唯一彼女を認めていた存在は当時の魔王であるバルフォースただ1人であり


勇者である当時の彼女は

その魔王との戦闘の傷で1人寂しく命を散らしていた。



サーベラス「勇者のスキル…?」


アビス「はい…私はアビス・ミラージュ…その昔…魔王バルフォースを倒した勇者です…今はバルフォースさんの配下としてお手伝いしてる身ですけどね…」



2人に過去の話を語るアビス


彼女はパーティメンバーの3人の死をきっかけに1人で闘う道を選んでおり

彼女の魔法の数々は倒れた3人の仲間に託されたスキルポイントによって習得されたものだった。


アサミの使う水魔法は全て彼女が開発した魔法であり

その威力の根底にあるのは孤独や寂しさと言った


心の闇だった。



アビス「それでは私の魔法をお見せしましょう…水の暗黒魔法…深海の孤独(アビスソリチュード)を!!!」


アビスの両手から放たれる直径3メートルはあるであろう水流のビーム


直撃を受けたサーベラスとディーネの戦闘不能は明らかであり

アーマーを破壊されてしまったディーネに対し


サーベラスは気力を振り絞って騎士服のマントをかけていた。


ディーネ「サーベラス…」


サーベラス「騎士の情けだ…無様な最期にはさせないさ…」


サーベラスの行動にかつての仲間を思い出すアビス

その言葉を最後に彼の意識は途絶えており


満足そうな笑みを浮かべたアビスはそのままトドメを刺す事なく


自らの拠点へと戻っていった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ