第50章 堕天使アザエル
ジャック「まずいな…こいつは絶体絶命って奴だ…」
場所は変わって水の国タイダルの港町
ジャックは引き続き海賊として資源やレアアイテムを収集しており
単独で薬品の実験をしていたところで円環の騎士団と遭遇していた。
漆黒の鎧と堕天使の6枚の翼を持った暗黒騎士の登場に、ジャックは冷静を装いながらも大パニックになっていたが
そんな彼に対して敵であるはずの暗黒騎士が話かけてきた。
アザエル「お前は海賊か…?この暗黒の時代に海賊とは余程腕に自信があるのか…命が惜しくはないのか…?」
大海賊の風貌を持つジャックを大海賊だと誤認する闇魔騎士アザエル
その手に握られた暗黒の魔槍は如何にも危険な雰囲気を出しており
何も知らない民間人からしてみれは強キャラ同士の頂上決戦に見えた。
戦闘となれば瞬殺なのは彼が一番良くわかっており
危機的状況を回避するべく
ジャックの必殺スキルがここで発動した。
ジャック「俺の名はジャック…この暗黒の時代にただ1人この海に降臨する…海の皇帝と言ったところだ!」
アザエル「ほう…我が名は闇魔騎士アザエル…闇の力に溺れ天界を追放された堕天使だ…!」
お互いに自己紹介をする2人
ジャックはアザエルから何となく自分と同じ雰囲気を感じており
一か八かの賭けに出た。
ジャック「闇の力に溺れし堕天使か…溺れている者を救うのも海賊の仕事だ…」
アザエル「ん…?」
ジャック「アザエル…俺と一緒に来る気はないか?海賊としてこの海を支配する…最高だとは思わないか?」
意味不明な理屈でアザエルを勧誘するジャック
常識的に考えれば成功するはずのない賭けだったが
自体は思わぬ方向へと向かう事となった。
アザエル「面白い!俺も騎士団の面々には嫌気がさしていたとこだったんだ!」
ジャック「え…?」
アザエル「その話乗ったぜ!俺達でこの海を支配して自由に暮らすんだ!ヒャッハー!!!」
まさかの事態に言葉を詰まらせるジャック
無論アザエルの裏切りはエターナルベースで他の騎士達によって監視されており
天使の眼による監視を担当していた光魔騎士アルテミスが上司と思われる人物に報告していた。
???「彼は昔からそうだったわ…アルテミス…処分に向かいなさい…」
アルテミス「わ…私がですか!?」
???「次の順番は貴女でしょう…?バルフォースには私から話しておくわ…」
拠点を出発する光魔騎士アルテミス
当然ジャック達2人は追手が迫って来る事など知るはずも無く
既にタイダルの港町を出発した後だった。
新開発の魔力式動力を導入した彼のキャラベル船は、凄まじい速度で爆走しており
アザエルもご満悦のようだった。
アザエル「すげぇスピードじゃねぇか!さすが大海賊!」
ジャック「このまま戦地を抜けて無人島へ全速前進だ!!」
瞬く間にタイダルの領海を抜けるキャラベル戦
安全を確信したジャックはハイテンションで航海を続けたが
そんな彼の前に白いゲートが出現する事となり
白いレオタードと4枚の翼を纏った天使が姿を現すと
ジャックではなく
アザエルがパニックになった。
アザエル「あ…アルテミス!!?」
先程のまでの強キャラオーラは嘘のように消え失せ
彼が自分と似た人物である事を察するジャック
アルテミスと呼ばれる天使はアザエルとは旧知の中であり
彼女の強烈な平手打ちがアザエルに炸裂した。
アルテミス「あんた…誰を裏切ったかわかってるの!?」
アザエル「あ…あのままベースに居たっていずれは殺されるんだからしょうがないだろう!」
アルテミス「あんたが脱走したら私まで殺されるじゃない!?選びなさい!このまま私に殺されるか…私を連れて逃げるか!こいつを匿った海賊さん!貴方も同罪よ!」
船に乗り込んでくるなり無茶苦茶な事を言い出す天使の少女
理不尽ではあるがこの船上では彼女が断トツの戦闘力を持っており
ここが船の上で無ければ逆らう事はまず許されなかった
彼女の言葉に対するジャックの返答は更に無茶苦茶なものであり
アザエルは自分の選択を後悔する事となった。
ジャック「天使の女!お前は知らないのか!?船に女を乗せると不幸が起きるんだ!?」
アルテミス「何よその迷信!?」
ジャック「お前がゲートで空間に干渉したから動力が壊れたんだ!!魔力が暴走して止まらない!どうしてくれるんだ!!」
既にタイダルの領海を大きく離れ爆走するキャラベル船
ジャックの航海スキルでは止められるはずも無く
方角も現在地も全くわからなくなっており
既に海難事故と言っても問題ない大惨事となっていた。




