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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第2部 世界大戦編
46/103

第44章 風魔剣士ファントムブリーズ

カズマサ「なっ!?こ…これは!!?」


ブラスターへの到着と同時に青冷める現職の魔王

目の前にいる12体がどれも自分と同等かそれ以上だと本能が察してしまい


一番真っ青になっていたのは

こうなる原因を作ってしまったマリーだった。



マリー「ど…どうして…私が復活させたのは炎魔王バルフォースだけなのに…!?」


バルフォース「俺は元魔王だぞ?禁術による召喚はむしろ本業…堕天使の娘よ…貴様が召喚の裏技を教えてくれたのだろう?」


マリー「そ…そんなっ!?」


ホルス「ま…まさか囚人達が逃げようとしていたのは!?」


アサミ「召喚術の生け贄にされたんだ…許せない…人の命を何だと思ってるの!?」



バルフォースから告げられる召喚術の裏技


彼以外の11体はバルフォース自身が禁術で召喚した者達であり

寿命分の生け贄となったのは戦争の捕虜及び自らからが生け捕りとした人間やモンスターだった。



賢者としてではなく

女神としての怒りを露にするアサミだったが、アルザークでの敗戦が頭を過ると恐怖が怒りを凌駕してしまい


そんな一行に対し

バルフォースはある提案を言い出した。



バルフォース「せっかくコロシアムがあるんだ…我こそはと思う奴…少し我らと遊んでいかないか?」


カズマサ「遊びだと…?」


バルフォース「代表者が1対1で闘うゲームだ…こちらは風魔剣士ファントムブリーズが相手をしよう…」



コロシアムにて剣を構える風魔剣士

身長はバルフォースより少し低いがエメラルドの鎧を纏ったその姿は凄まじい威圧感を放っており


バルフォースとの関係も配下ではなく対等な仲間と言った感じにも見えた。



この場で勝てる可能性があるのは竜魔王バルフートと側近のマリーくらいであり

多くの人間は沈黙し時が過ぎるのを待っていたが


そんな中

勇気ある者の声が響き渡った。



イオリ「それなら私がやらせて貰おうかな…私の魔剣と同じ名前みたいだしね!」



イオリのその声に多くの者が安心し

仲間であるジャックとマヤは納得した様子で応援するつもりだった。


彼女を止めようとしたのは魔王であるカズマサと女神であるアサミであり

特に彼女の性格をよく知るカズマサは絶対に止めるべきだと考えていた。



カズマサ「待て…奴らは魔王である俺を無視して世界征服を宣言したのだ…これは魔王軍と奴らの戦争!勇者の出る幕ではない!」


イオリ「だとしても…今この場で私は退けないよ!人間達に勇気を与えるのが勇者の仕事なんだから!!」



彼女の言葉に過去2回の闘いを思い出すカズマサ

格上相手にも向かっていく彼女は魔王とも互角に渡り合い

先日もマリーに手傷を負わせるなど善戦していたが


彼の視点から見ればそれは彼女の安全が保証されている闘いであり


制止を振り切ってフィールドへと降りる彼女を見たカズマサは、魔王ではなくイオリの幼なじみに戻っていた。



マリー「魔王様…私はフィディオを起こしに行ってきます…くれぐれも無茶はなさらず…」


カズマサ「13歳の女の子に頼らなきゃならないとはな…情けない魔王で済まない…」



小声で耳打ちしたマリーは状況打開の切り札を起こしに向かい


その間…フィールドでは決闘が始まってしまった。


臆する事なく向かっていくイオリだったが

風魔剣士ファントムブリーズは12体の騎士の中でも最も残虐な男であり


イオリの剣技に対して同じ技をぶつけていき

圧倒的な力の差で彼女を捩じ伏せていった。



イオリ「ううっ!!」



飛ぶ斬撃を剣で受け身体ごと跳ね飛ばされるイオリ


その身体は風圧と剣圧によって傷だらけにされていき

明らかにファントムはイオリを痛みつけて楽しんでいた。


力の差も圧倒的だったが

一番の差はスピードであり


イオリは彼の動きを目で追うだけで精一杯だった。



ファントム「おやおや…綺麗な肌が傷物になってしまいましたね…」


イオリ「こんな傷で泣き言なんか言ってたら…勇者なんか務まらないよ!」


ファントム「なら…傷じゃ済まなくしてあげよう…」



ボロボロにされても心を折らないイオリ

そんな彼女に対してファントムは自身の魔剣に魔力を込め

その場で大気を斬りつけた。



ファントム「見えない(ステルスウィンド)風刃(ブレイカー)…』



これまでの風の刃と違い視認不可能な高速の一太刀

殺意を込めたその刃はイオリの左腕を直撃してしまい


彼女の細腕が無惨な姿で地面に転がり落ちた。



イオリ「あ…あぁ…」



痛みで頭が真っ白になるイオリ…


勇者として無様な姿は見せられない感情と少女として泣き叫びたい感情が彼女の中で交差し


結果として

イオリの本能は泣き叫ぶ道を選んだ。



イオリ「あああああっ!!腕がぁ!!私の腕がぁぁぁ!!!」


初めて感じる身体の一部を奪われる痛み

真っ青な表情で絶叫する彼女だったが


ファントムは既に2撃目を放っていた。


ファントム「これで…終わりですよ…」


彼の狙いはイオリの首であり

直撃すればその命は間違いなく奪われていたが


見えない刃はイオリの首飾りから出現したゴーレムによって阻まれていた。



イオリ「ご…ゴーレムさん…」



雪を纏った本来の姿で出現した雪男爵


それは魔王であるカズマサが自らの魔力を送った結果であり


盾となったゴーレムは砕かれた雪を使ってイオリの腕を一時的に止血していた。



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