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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第1部 魔王就任編
17/103

第16章 水の国タイダル

マリー「ゾーリャさん…やられてしまいましたね…魂は私の方で回収しておきました…」


カズマサ「そうか…ありがとう…」


マリー「いい感じに回っていますね…需要と供給のバランスがちょうどいいです…」



魔王軍にとって毒蛇王の敗北は想定内…むしろ人間側の士気を考えたらそろそろ負けるべきだと思っており


カズマサは魔王軍の補充をせずに

作戦の継続を決断していた。


先日の闘いを経て彼は今後の流れをモニターに打ち込んでおり


側近のマリーにだけはそれを伝える事にした。



カズマサ「恐らく勇者パーティは経験のある風の国にて砂の魔人を迎撃…その後は水の国…火の国と順番に来るだろう…全ての幹部が敗れた時…勇者と魔王の決戦が始まるのだ!」


マリー「決戦って…まだ魔王に就任したばかりじゃないですか!?」


カズマサ「無論決戦は魔王の大勝利だ…囚われの身となった勇者を助けるべく冒険者達が奮闘する!それが俺の描く第二部の始まりだ!」



既に幹部全滅から勇者との決戦を前提に考えている魔王


勇者を囚われの身にしたいのは完全に自分の欲望の為であり


マリーは複雑な表情で納得させられていた。


カズマサの言う通り今の勇者パーティならば砂の魔人に敗ける心配は全く無かったが


彼のシナリオは思わぬ理由で崩れ落ちる事となった。



ロックゲイル「た…大変です魔王様ぁ!!」


カズマサ「砂の魔人…?進軍中にどうした?」


ロックゲイル「か…風の国シュトュルムが…陥落してしまいましたぁ!!」


カズマサ「ふぁっ!!?」



砂の魔人から飛び出した風の国陥落の悲報


冗談だと思ったカズマサはマリーの移動魔法…デビルズゲートにて風の国シュトュルムへと移動したが


既に国はゴーレム軍団に占領されており


想定外の出来事に彼の頭は真っ白になった。



カズマサ「ど…どうしてこんな事に…」


マリー「どうやら風の国の人達は国を捨てて水の国に亡命したみたいです…」


カズマサ「国民だけならまだ納得出来るが王族もなのか!?王が国を捨てて逃げるなど…」


マリー「間違いありません…フィディオさんの部屋にシュトュルムの王子ユートが遊びに来てるそうです…」


カズマサ「国が占領されてるのに他国の王女と遊んでるだぁ!!」


マリー「ひっ!」



マリーから王子の話を聞いたカズマサはかつてない程の怒りを見せ


水の国へと侵略するべくブラックドラゴンを召集した。


元々彼の政治的な考えは右翼寄りであり


国を捨てて逃亡したユート王子を制裁するべく


カズマサは単身で水の国タイダルへと乗り込んだ。



カズマサ「久しぶりだな…確かフィディオの部屋は…」



こっそりと王女の部屋を覗くカズマサ


その姿はもはや魔王では無くただのストーカーであり


彼の瞳に映った光景は


既視感を感じるものだった。



フィディオ「ユート!焼きそばパンを買って来なさい!飲み物はミルクティーがいいわ!」


ユート「はいっ!フィディオ様ぁ!!」



風の国の王子ユート


緑色の高貴な騎士服を纏った彼は15歳とカズマサの2つ下ではあるが

5歳下のフィディオから奴隷の様に扱われる衝撃的な立場に置かれており

その姿を見たカズマサは、かつての自分と伊織を重ね合わせた。



フィディオ「ふふっ…そんな所に隠れてないで出てきたらどうですか…魔王様…?」


カズマサ「いいっ!!」



なぜか覗きがバレているカズマサ…


言われるがままに部屋へと入った彼はフィディオの綺麗な瞳に視線を奪われており


彼女は魔王の心を見透かしたかのように口を動かした。



フィディオ「ユートさん…決して愛国心が無いわけじゃありませんのよ?ちょっと勘違いしてるだけですの…」


カズマサ「勘違い…?」


フィディオ「魔王軍に占領された事を魔王軍と同盟を結んだのと勘違いしてるのです…本人はお忍びで遊びに来てるつもりですのよ?」



フィディオの口から語られる王子ユートの真実

政治的な事に興味が無い彼は父シュトュルムの言う事を全て鵜呑みにしており

自国の敗戦を知らずに水の国へと来ていた。



それを知ったカズマサは魔王として彼の間違いを正すべきだと考え


魔術を用いて床に文章を作成した。



だが…



フィディオ「魔王様…何を落書きされてるのです?」


カズマサ「お…王女は預かったとのメッセージを残したかったんだよ…落書きって…」


フィディオ「ま…まぁ暗号みたいで素敵だと思いますわよ!ユートさんが戻って来る前にいきましょう!」



床に残したメッセージを落書き呼ばわりされるカズマサ…


彼が早々にモニターを導入したのも字が汚いのを誤魔化す為であり


落ち込むカズマサを先導するようにフィディオはゲートを発動


2人は風の国の王宮へと移動した。


立場上は捕虜のはずだったが


フィディオは風の国についても全く同じ態度を続けており


幹部である砂の魔人とも面識があるように見えた。



カズマサ「フィディオ…いつの間に魔王軍の面々と仲良くなったんだ?」


フィディオ「私…時々お忍びで魔王城まで遊びに来てますのよ?勿論…お仕事の邪魔はしてませんわ…」


カズマサ「そ…そうなのか…」


フィディオ「ふふっ…魔王軍の皆さん…私に剣や魔法を教えてくださるのよ?魔王様も何か教えてくれませんか…?」



彼が知らぬ間に魔王軍との親交を深めているフィディオ


カズマサもまた彼女にスキルを伝授する事となり


誘拐に気がついたユート王子とタイダル軍が到着するまでの3日間


2人は楽しい時間を過ごす事となった。



本日トラブルにより1時間遅れました(>_<)

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