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転生令嬢の推しは婚約者の側近  作者: 雪入りんご
2.疑惑の果実編
7/23

7.転校生は隣国の王女様

そうして入学してから学園生活はのんびりと過ぎて行きました。しかしながら、今日はいよいよこの世界のヒロインが学校に入学してきます。


この日に王子様ルートにおける初日のイベントとして、王子様がヒロインをカフェテリアで悪役令嬢から庇うというシーンがあります。


詳しくいうと、王子様や悪役令嬢たちが座るテーブルにヒロインが来るのですが、椅子の数が足りないため悪役令嬢がヒロインに別の空いている席に座るよう言い放ちます。


それを王子様が見かねて、ヒロインが座れるように席を立つのです。私はヒロインと王子様に仲良くなってほしいため、ストーリー通りにセリフを言うことに決めていました。


◇◇◇



「では、朝礼を始める前にこのクラスの新しいメンバーを紹介するぞ」朝、教壇に立つと先生は言いました。そうして教室の扉が開くと、それまでザワザワとしていたクラスメイトたちがしんと静まり返りました。


入ってきたのはストロベリーブロンドの髪の毛を縦に巻いた、アイスブルーの瞳を持つそれはそれは綺麗な美少女でした。


「南の国のアリサワ王国からきたローズです。よろしくお願いします」彼女はそういうと、にこりと微笑みました。


(さすが、ヒロインだわ。ヒロイン補正で背景に薔薇でも見えそうな可愛さ)私はゲームの画面でしか見たことのなかったヒロインをリアルで見てそう思いました。


◇◇◇


「ねえ、お昼ご飯に行こうよ、リーファさん」

ランチタイムの時間になると、シャオがいつものように私の席にきて言いました。


「そうね、混まないうちに行こうか」

私はにっこり笑ってそう言うと、席を立ち上がりました。


教室を出る時にちらりとローズの方を見ると、男女問わずクラスメイトに囲まれて楽しく談笑していました。


「今日はミル肉のステーキかぁ。私ミル肉がすっごく好きなんだよね」私がそう言うと


「それなら今度うちにおいでよ。料理長のつくるミル肉のミルフィーユがすごく美味しいの」シャオが、にこにこして言います。


そう話していると、「今日は混んでるね。探したよ」そう言いながらレオたち三人組がやってきました。


ゲームでは描写されてはいなかったのですが、王子様と悪役令嬢は一緒にお昼ご飯を食べるくらいの仲だったようです。


しばらく私たちが話しながら食べていると


「こんにちは。私もここいいですか?」

シナリオ通りにローズがやってきました。


もちろんテーブルに空いてる席はありません。


「空いてる(席に行きなさい)」と私が言いかけたその瞬間、

「ここ座り」と私の言葉に重ねるようにして銀狼が言ったのでした。

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