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犬だと思って拾ったら、どう見ても猫でした  作者: 櫻木サヱ
犬は散歩を拒否する

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7/8

犬は箱を愛している

 新しい段ボールを買ってきた。


 通販の箱だ。


「犬って、こういうの好きだよな?」


 私は床に置いた。


 犬は、一瞬だけ見る。


 それから、しばらく無視する。


(焦るな)


 数分後。


 誰も見ていないのを確認してから、するりと中に入った。


 完璧なフィット感。


(よし)


「入った!」


 私は感動した。


「やっぱり犬だな! 箱好きだもんな!」


 犬は、箱の中から半目でこちらを見た。


(箱が好きなのは猫だ)


 だが、もうどうでもよかった。


 この家では、

 猫であろうと、

 犬であろうと、

 扱いは変わらない。


 夜、隣人が壁越しに呟いた。


「……あれ、どう見ても猫だよな」


 返事はなかった。

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