轢かれたあと
「でさー、和也がさー…」
「えー!また引きこもってゲームしてたの!?なのに和也くん全然学力落ちないじゃん!なんでだろうね…」
「なんか『ゲームみたいに問題を攻略していけば勝手に覚えられるぞ』って言ってたけど絶対無理だよね…」
「なにそれ。無理無理。」
〔髪が長く、とても小柄で可愛らしい方は蒼井美紅、高校2年生。
同じく髪が長く、身長もまあまあ大きい方は草野菜乃、同じく高校二年生だ。
彼女らは登校中に和也について話している。(実は2人とも和也のことを好きだったりする。)〕
そして、いつも通りの道を通り学校に着いた。途中、救急車が通っていったり、パトカーが数台通って行った。事故でもあったのだろうか?何故か教室がザワザワしている。何があったんだろう?
「何かあったの?」
クラスメイトの人に聞いてみる。すると衝撃的な言葉が帰ってきた。
「和也くんがトラックに轢かれたって…」
頭の中が真っ白になった。和也が?轢かれた?
「え!?どういうこと!?」
心臓がバクバクしている。
「先生が走ってきて『今日のホームルームは無しだ!佐藤がトラックに轢かれた!』って言って…」
「それで!?和也は無事なの!?」
「そ、それはわかんないけど…トラックに轢かれたって事は…重症、あるいは…」
私は職員室に走り出した。
「先生!和也は無事なんですか!」
「……」
「せ、せんせい?」
「さっき、救急車に運ばれていったよ。」
あの救急車は和也の…
「ど、どのくらいの怪我だったんですか?」
「トラックに轢かれて、かなりの距離飛ばされていた。全身強打していて、とても見ていられない状態だった…」
「ちょっと行ってきます!」
私は職員室を飛び出し、菜乃とタクシーを呼んで病院へ行く。
「すみません!救急車で運ばれてきた男子高校生知りませんか!?」
前のめりで受付の人に言う。
「え、ええっと、少しお待ちください…!?早くこちらへ!」
「?分かりました!」
受付の人が急に走り出した。
「ご家族の方ですか?」
「いえ、友達です。車に轢かれたって聞いて…」
「…そうですか…」
「和也の…友人の容態はどうなんですか?」
「今は一刻を争う状態です。先程確認したところ、心肺停止の状態でした。」
「!?」
衝撃を受けていると手術室の前に着いた。
「こちらでお待ちください。」
「はい…」
「ねぇ美紅、和也、大丈夫かな…」
「…きっと大丈夫だよ。」
数十分後…
手術中のランプが消えた。人がでてきた。
「すみません!手術は上手くいったんですか!?」
「…彼の容態はとても酷い状態だった。全身骨折、内臓破裂も起こしていた。だから、助けられなかった…っ」
数週間後、和也の葬式をした。
「ねぇ、美紅…」
「…ん?何?」
「和也に告白できなかったなって…」
「…私もだよ」
「「好きだよ、和也」」
この声は和也に届くのだろうか…届いて欲しいな…




