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出会い-5-

お待たせしました!


 えー、現在アル君と話ながら森の中を歩いている咲耶です。

 どれくらい歩いたのかはよくわからないのですが結構歩いたと思います。……というかこの森、どれだけ大きいのでしょうか?


「ねぇねぇお姉ちゃん!」

「はい、なんでしょうか?」

「ルークってさ、"るふなーじゅ"っていういきものなんでしょ?ぼく、えほんでみたことある!とってもめずらしいんだよね?どうやってみつけたの?」

「へっ?珍しいのですか……?ルークとはこの森の中でたまたま出会ったのですよ?ねぇ、ルーク?」

「きゅー!」

「へぇー、そーなんだ!」


 ……ルークよ、お前は絵本に載るほど珍しい生き物だったのか。

 これって俗に言う異世界補正ですか?補正ですよね?

 これぐらいの補正ならまだ大丈夫だと思いますしルークと会えたので感謝もしてますが……あ、言葉も通じてますね、でもこれ以上はいらないというかあったら何だかめんどくさい事になりそうです……。


「……それでね、おねえさんきいてる?」

「えっ?あ、ごめんなさい。考え事をしていたので聞いていませんでした」

「もうしょうがないな~あのね、わっ!」


 アル君がもう一度話そうとしたとき突然ルークが止まった。


「ルークどうしたの?」

「きゅう!!ふー!」

「ルーク?何をそんなに威嚇してい……っ!」


 ルークに声をかけていると、どこからか殺気のような気配がしていることに気づいた。


 アル君は動きを止めたルークに続き周囲を警戒し始めた私に戸惑っている。


「えっ?ど、どうしたの?」

「不安にさせてすみませんアル君。ちょっと嫌な感じがするので絶対に私かルークの傍を離れないようにしてください」

「う、うん、わかった」


 アル君にそう言ってから私は木刀を構え、周囲を見渡した。


 鳥の声や虫の音も葉が擦れる音でさえも聞こえない。まるで森が何かに怯えているようだ……



 ─────そして



「グォォオオオオオ!!」



「……これはまたすごく大きな熊ですね」


 けたたましい声と共に体長3mほどの真っ黒い大きな熊が現れた。



 さて、どうしましょうかね。ただの熊なら木刀でも大丈夫なのですがどう見ても違いますよね……


 どうやって切り抜けようか考えているとアル君が私の服をぎゅっと掴んできた。

恐怖の為かすごく震えている。


「……うゎ、あぁ……な、なんでこんなところに"まもの"がいるの……」

「えっ、魔物ですか!?」


 アル君の呟きに多少は驚いたもののやはりか……と、どこかで感じていた。


 だってですね、異世界で全身真っ黒な毛に血のように赤い目なんてまさに魔物って感じじゃないですか。


 しかし、だとしますと木刀ではアル君を守りながら戦うのは難しそうですね……


 どんな攻撃をしてくるのかわかりませんし、逃げようにもアル君がいますし、魔物にはすでにロックオンされていますし逃げても追いつかれるだけですよね、だとしたら……


「ルーク、一つお願いがあるのですが」

「きゅ?」

「アル君を先に安全なところまでもしくは村まで送り届けて欲しいのです」

「きゅっ!?きゅきゅ!きゅーきゅきゅ!!」

「えっ?おねえさんなにいってるの、いっしょににげようよ!」


 アル君もルークも必死に私に一緒に逃げようと言ってくれてます。ですが


「アル君、この魔物はもう私たちを認識していて襲おうとしています。ここで全員が逃げても魔物はすぐに追い付いてきます。なので、私が足止めをしたいと思います。私は自分で言うのもあれですが結構強いんです、けれど一人では倒すことは出来ないと思いますなので、アル君が先に村へ行って助けを呼んできてほしいのです」


 ここで逃げたとしても必ず戦闘になってしまうと、そうすると魔物と戦うのが始めてな私は周りを気にしながらということは出来ない。


「で、でも……」

「お願いします、今はアル君にしか頼めないのです」

「きゅ!きゅーきゅきゅ!!」

「ルークはアル君を村へ案内するのと途中で違う魔物に襲われないようにして欲しいのです、アル君に途中で何かあったとしたらそれこそ全てが無駄になってしまいます。どうかお願いします!」


「……わかった」

「きゅー!!きゅきゅー!!」


 アル君は渋々ながらも頷いてくれたが、ルークはまだ反対しています。


「ルーク、私はあなたが無傷で無事にアル君を送り届けてすぐに私のもとに戻ってきてくれると信じているからこの案にしたのです。お願いします」


 魔物に警戒しながらも、ルークの目からそらさずにじっと見つめた。


「……きゅー」


 私がこの意見を譲らないと感じたのか、渋々ながらもルークが頷いてくれました。


「ありがとうございます、どうかよろしくお願いします」


「じ、じゃあ、いってくるね!おねえさんもぼくたちがもどってくるまでぶじでいてよね!ぜったいだよ!!」

「きゅー!きゅきゅー!!」


「はい!アル君達も気をつけて下さいね!っと危なっ!」


 アル君達の後ろ姿が見えなくなり、なんとか行かせることが出来たようで良かったとひと安心していたら、とうとう痺れを切らしたのか魔物が腕を振り回してきました。



「危ないですねまったく……さてと、この魔物とどうやって戦いますかね」

今後もいつ投稿出来るかわからないので気長にお待ちいただけると嬉しいです。

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