シン対レイ
ちょい長めです…
更新遅くなりました!!
あれから半年後…
「我が王よ!大変でございます!」
隣国が突然消えたかと思えば急に攻め込んできました!
ついにか…
コールドが心の中でつぶやく
(隣国はゼロに消されたか…)
「すぐに三神傑のソウカとシンを国境に派遣せよ」
「はっ!」
報告を済ませた者はそのまま王の命を守りシンの元へと急ぐ
「ついにシン君も出陣かー」
ソウカが戦争に行くとは思えないほど軽い様子でいい俺の緊張もほぐれる
「ああ、すぐに行くぞ」
俺とソウカの軍は総勢2万、ルド王国のおよそ半数の大軍勢であり、当然それを率いるのは三神傑の俺とソウカだ
国境までは空間魔法の【軍隊転移】ですぐに着いた
着いてすぐ目にしたのは…
「なんだこれ…一面まっさらじゃないか」
思わずソウカもそう呟いてしまう
ここはもともと国境ということもあり、砦があったはずだが、周りの木々共々更地にされていた
この異様な光景に兵たちも尻込みする中
「ははっ、僕は凄かろう?」
空から声が聞こえる
俺とソウカが空を見上げるとそこには真っ黒な服を着た少年が空に浮かんでいた
「僕の名前はレイ、我らが暗黒帝国の皇帝ゼロ様の甥にして古代魔法消去の使い手だよー」
レイと名乗る少年は飄々とした様子でそう言い、地に降り立った
「お前がこれをやったのか?」
俺がそう問うと
「どう思う?戦って聞けばよくなーい」
レイは少し不機嫌そうにそういうとこちらに手を向け…
「まあまた見せてあげるよ、〖世界消去〗」
レイがそう言うと後ろにいた兵たちがいきなり消えた
「は?」
俺がそう言うと
「これで分かってくれたかな?」
レイは薄ら笑いを浮かべたままそう言う
「殺す!」
俺は激昂しレイに飛びかかる
「僕としてはなんで魔法使いを含む軍隊を消すことができたのに君たち、特に君、闘技使いだろう?魔法への抵抗力は弱いはずなんだが?いくら相方のおねーさんが優秀な魔法使い、それも古代魔法の再生だとしてもだよ、消えなかったのには疑問しかないねー」
レイは手を顔に当てつつも俺の攻撃を綺麗に躱す
何回か俺の拳を余裕そうに躱すレイを見て
「これでは埒が明かん」
俺は一段階ギアをあげ、ついにレイに拳が到達し、レイの腹を殴る
「うっ…なぜ僕に攻撃を当てられるんだい?僕の体には常時〖消去〗の魔法がかかっていて普通なら触れただけで拳が消えるはずだが?」
レイが苦しそうに言う
「なんでって『身体装甲』を使ってるからか?」
レイが冷静でなくなっていくのを見て俺は冷静さを取り戻す
「あーもう!答える気がないならいいよ!」
レイが一歩後ろに下がり…
「〖暗黒世界〗」
突然シンの周りが暗くなり、五感も働かない
(これはまずい…何も見えない…感じない、これは詰みか…)
「はあ、はあ、シン、君は凄いね。僕がここまで本気を出したのは初めてだよ」
息は荒いがレイが余裕を取り戻す
「うそ、シン君が…消えた…」
ソウカが絶望する
「これは魔法を極めし者の奥義、世界系魔法。ま、そうは言ってもゼロ様に比べれば可愛いもんだけどね。とにかく、おねーさんじゃ僕の相手は務まらないよねー。再生と消去の魔法使いだし、どっちが先に力尽きるか…我慢比べといこーか」
息も完全に整ったレイ
だが、レイの暗黒世界が壊される…
(今、俺は攻撃されていない…ということは隔離されている状態か?別に技とかも発動できそうだな)
俺は少し落ち着き、周りの状況を整理してみる
(ん?そういえば俺の世界破壊は少し特殊だって師匠が言ってたような…あいつが詠唱した世界って、もしかして世界系魔法のことか?)
心の中でそう推察し、実践してみる
(『世界破壊』)
俺は真っ暗な世界が崩壊していくのを感じながら夢から覚めるような感覚で意識を取り戻す
「は?魔法の頂点とも言える世界系魔法だぞ??なんで出てこれる?ありえない…」
(さすがに世界系魔法の発動でエネルギーをほぼ使い果たしたのかレイは辛そうだな…)
「まあ、たまたまだ」
「でもシン、出てきたところで君は僕を倒せないさ…」
「いや、倒せるね」
俺は少し挑発するようにいい、体内で静かに気を練る
そして一瞬後…
「これで終わりだ『広域破壊』」
ドォーーンと大きな音が鳴り響き、土煙が舞い、視界が回復するとそこには倒れて動けないレイがいた
「ははは…こりゃ完敗だね…」
レイはそう呟いた
「でも、ゼロ様はもっと強いからね」
「ん?そういえば、ゼロはどこにいる?」
俺は疑問に思いそう問いただすとレイは少し笑い
「気づいてなかったのかい?あれほど時空が乱れたというのに?」
「は?」
「僕たちは別働隊さ…っていってもあっちはゼロ様一人だけどね」
レイははぐらかすようにそう言う
「結局ゼロはどこにいる!」
俺は語気を強めて聞く
「ルド王国の中枢、花の都さ」
(やられた!)
「うそだろ…」
ソウカが思わず呟く
「バケモンが一人で攻め込んだってのか…さすがにコールドとヴァルドがいるんだ大丈夫か…」
少し不安そうな様子でソウカが言う
「いや、楽観視はできない。王国を一つ消す化け物だからな。よし、急いで戻る。【軍隊転移】で帰るぞ」
俺は少し焦りながらソウカに言う
「シン君、【軍隊転移】は使えない。こいつに魔法兵が消されたからな…」
そうだった…レイの〖世界消去〗のせいで【軍隊転移】を使える魔法兵はみな消されてしまったんだった…
「じゃあ、俺だけで花の都に戻る。ソウカはレイとその軍勢を見張っててくれ」
「了解だ」
俺とソウカは互いに頷き、それから俺は一人、馬に乗り花の都を目指して走り始めた…
主人公のいない花の都はどうなっているのだろうか!?
お楽しみに!!




