120 終幕へのソナータ - 4
【玲華【悪魔】たちを顕現させてくれるかな】
「悪魔たちを?」
【ああ。君達がその身に宿す【悪魔】を、まずは君が殺して、その残骸を僕が喰らう】
「ならやっと、【悪魔】との約束を果たせるのね」
【そうなるね】
玲華はいわゆるポーチのような袋に入れていた【悪魔】の宿る宝石たちを床に並べた。次いで暁人も指輪を、最後にベンクが腕輪を置く。
「みんな、顕現して」
玲華のその言葉で、【悪魔】が顕現する。その数は、5。
「…………」
「……えーっと?」
「…………ガイネルン……」
玲華は頭を抱えてため息をついた。
「アンリオーネ、お願い」
【ガイネルン、白状して出てくるんだ!右足だけじゃ飽き足らず、今度は下半身全部を食ってやるぞ】
「脅迫……」
【…………】
「あっ、出てきた。おーい、フェルミエも出てこいよー」
【アタシはベンクから呼ばれないと出ないのよ】
「出てきてくれたからいいけど」
────ここの二人は仲がいいなぁ。
玲華はそんなことを思いながら、数瞬先の未来のことを考えて二人のやり取りを見つめていた。
【玲華】
「うん」
【覚悟はいいな】
「……うん」
【じゃあ、やろう。君が器となる宝石を壊してくれれば、僕が喰らう。【悪魔】の殺し方までは定義しなかっただろう?だから僕が喰らうよ。手っ取り早いし】
「わかった」
手持ちの宝石に魔力を込め、器の宝石たちを1箇所に集める。爆発の力を込めた真っ赤なガーネットを打ち出した瞬間、宝石が爆発する。
器の宝石が、台座や腕輪ごと木っ端微塵になった。【悪魔】たちの姿がぐにゃりと歪んで、うっすらとしてくる。
【さよならだ、かつて神であったはずの悪魔たち】
悪魔の頭上に、大きな口が迫る。
なんだかあまりにもあっという間の出来事で、全然現実味がなくて、アニメか映画でもみているような気分だけれど。
なんだか、体が軽くなったような気がした。
次回更新は、2週間後の4月9日です。
物語の終わりが見えてきました。
既に次の作品のプロットは完成しつつあるので、ゆっくり作っていこうと思います。
完結まで後少し。もう少しだけお付き合いいただけるとありがたいです。




