第9話 初めての胸騒ぎ
第9話 初めての胸騒ぎ
胸の奥が落ち着かない。
掃除をしていても。
本を開いてみても。
庭の花を眺めても。
胸のざわめきは消えなかった。
「どうして……。」
自分でも理由がわからない。
熱があるわけでもない。
体調が悪いわけでもない。
それなのに、心だけが何かを訴え続けていた。
◇ ◇ ◇
一方その頃。
王宮では、エリアスが数人の魔導具師たちと向き合っていた。
「原因は、この魔石ですね。」
エリアスは机に置かれた魔導具を慎重に調べる。
王宮へ納めた結界維持用の魔導具。
突然、魔力の供給が不安定になったという報告を受けていた。
「壊れているのですか?」
騎士の一人が尋ねる。
エリアスは静かに首を振った。
「いいえ。」
魔導具を分解し、内部の魔石を取り出す。
「魔石そのものではありません。」
「では?」
「魔力を流すための補助部品が、規定とは違う素材に交換されています。」
その場にいた全員が息を呑んだ。
「交換……?」
「ええ。」
エリアスは淡々と続ける。
「私が納品した時には、この部品ではありませんでした。」
つまり。
誰かが後からすり替えた。
その事実に部屋の空気が一気に張り詰める。
◇ ◇ ◇
「……故意ということですか。」
騎士団長が低い声で問う。
「断定はできません。」
エリアスは落ち着いて答える。
「ですが、偶然とは考えにくいでしょう。」
静かな口調だったが、その瞳だけは鋭かった。
すぐに原因を書き留め、必要な部品へ交換する。
魔導具は再び淡い光を放ち、正常に動き始めた。
「これで




