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冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
高位存在による介入の損失計算と立て直し

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クローズド

 マリオンヌが呆れた顔で

「この球体ロックされてて、僕が出し入れできない様になってる」

ローウェルはもはや呆れたを通り越しダルそうな表情で

「聖塔に戻ろうぜ。蕎麦粉踏みの儀式が終わるころだ」

そう言った。


 その後、俺達は聖塔に戻り、リースとサナーの分身が七日間、豊穣の儀式をやり遂げるのを見届けた。蕎麦粉踏みもその後の聖書暗唱も2人は滞りなく終え、邪神も邪魔して来なかったので、俺やローウェル達の警護も突っ立っていれば良いだけだった。


 7日後に聖塔内部の大ホールで各国の代表者達や教皇に見届けられ、メインの儀式は終了した。リースとサナーの分身が創ったパンメンとソバメンの焼き上がりは聖者達本人にすら公開されず棺に収められた。見届けたシュマリアによると2体とも女神によく似た姿に焼き上がったそうだ。そして、教国側の島でのリースと、サナーの分身の3年間の聖者修行が始まった。


 島内には、聖者達、警護2名、そして教国側の警護一名の計5名しか出入りできないルールで、今回から聖書の新解釈により修業期間7年が3年に短縮されたとシュマリアからは説明された。当然警護は俺とローウェル、教国側警護はシュマリアで固めた。


 5キロ四方の平坦な島内はほぼ森で、聖者達が生活する粗末な小屋が中央の丘中心に建てられている。西側にはごく小さい港があり、俺達警護はそこから教国の島を行き来することになっているが、シュマリアが箒で教都と往復してくれると言ったので使う必要は無さそうだ。


 島内森のなかには、古びた石造りの遺跡がそこら中にありローウェルによると古代都市だったのではないかとのことだ。女神に聞けば一発で分かりそうだが、相変わらず雲がくれし続けているので聞けそうにはない。ちなみにシュマリア以外は島の上は飛行禁止とのことだが、その監視員がシュマリアなので、俺の翼を生やしてのジン・スカイストリートとの行き来は楽そうだ。


 そんなこんなで島内での生活が開始されたが、ここからは今までの世間へのオープンさとは真逆の完全クローズドで、何を修行するかは聖者達に任されることになっていた。ローウェルによると

「本物の聖者かどうかの判定が済んだから、後は完全に信頼して修行を任せるシステムなんだよ」

だそうだ。


 というわけで、リースは分身サナーを寝る時以外は外で祈らせ、開始から3日間俺と小屋の中で

「愛の修行です!」

などと真っ赤な顔で言いながら、延々と身体を合わせていた。俺もリースもやたらレベルが上がったのでどれだけしても疲れなかったが、超高レベルのレア職業である俺達の能力の使い方がこんなんで良いのか、とは時折思う。その間、ローウェルとシュマリアは見ないふりをしつつ教国へ連れ立って遊びに行ったりしていた。


 そして、四日目のことだった。

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